ヴィーナスフォート

ヴィーナスフォートの概要

ヴィーナスフォートは、東京の江東区青海に位置し、かつて存在したパレットタウンウエストモール内のショッピングモールであり、運営は森ビルが行っていました。オープンは1999年8月25日で、女性のためのテーマパークとしてデザインされており、全体のコンセプトは非常に魅力的でした。

当初、モールのロゴは「VENUSFORT」という全大文字でシンプルでした。最初は森ビルとエスシステムの共同出資によって設立された会社が運営していましたが、2010年以降は森ビルが単独で運営することとなりました。

初めてオープンした際、ヴィーナスフォートの店舗はウエストモールの2～3階に限られていましたが、2006年には大規模なリニューアルが実施され、1階フロアには「ヴィーナスファミリー」というペット連れも歓迎のエリアが設けられました。さらに、2009年12月には東京23区内初のアウトレット「ヴィーナスアウトレット」が3階にオープンし、通常店舗とアウトレットが同じ場所に共存する先駆けとなりました。

総合プロデュースは『ファイナルファンタジーシリーズ』で知られる宮本雅史が手掛け、中世ヨーロッパの街並みを模した美しい演出が施されました。館内は青空や夕焼けなどを表現した専用の照明技術を用い、リラックスした雰囲気の中で買い物が楽しめました。また、噴水広場も設置され、様々なイベントやテレビ番組の撮影にも利用されました。

閉館とその背景

ヴィーナスフォートは、2010年に借地契約の期限を迎える予定でしたが、当時の経済状況の影響や計画の変更により、その後も営業を続けていました。2008年には、パレットタウンの跡地に新たな商業施設やホテル、エンターテイメント施設の建設計画が発表されましたが、リーマンショックを受け具体化が延期されました。

2020年には再びプロジェクトが見直され、2025年にはバスケットボールを中心としたスポーツアリーナと新規商業施設の開業が予定されています。この計画の影響で、ヴィーナスフォートは2022年3月27日に営業を終了し、23年の歴史に終止符を打つこととなりました。しかし、その跡地に対する具体的な開発計画は未定のまま推移しています。

閉館後の利用として、2024年には「イマーシブ・フォート東京」という屋内型テーマパークが開業することが決まり、遊休施設としての活用が進められています。館内は未だ多くの人に思い出されており、今後も注目が集まる場所となるでしょう。

アクセス

ヴィーナスフォートは、ゆりかもめの青海駅から直結で、りんかい線東京テレポート駅からも徒歩3分というアクセスの良さを誇っていました。この利便性も多くの来館者に愛される理由の一つでした。

登場作品

ゲームの中では『ペルソナ3』で「ポロニアンモール」として登場し、また『Fate/Grand Order|Fate_Grand Order』ではメインストーリーの一部で「Vinus Port」として描写されるなど、様々な媒体でその存在感が示されていました。

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