三見駅

三見駅の概要

三見駅（さんみえき）は、山口県萩市の大字三見に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）の山陰本線に属する駅です。駅の設立は1925年に遡り、以来地域に根ざした交通拠点としての役割を果たしています。周囲には多くの住宅があり、主に通学生が利用者の中心を占めています。

駅の歴史

三見駅は1925年4月3日に開設され、その後の歴史の中でいくつかの重要な変遷を経験しています。1933年には当駅を含む美禰線の一部が山陰本線に編入され、新たな所属駅となりました。貨物取扱は1963年2月に廃止され、荷物取扱も1984年に終了しました。1987年4月には国鉄の分割民営化に伴い、現在のJR西日本の駅として新たなスタートを切っています。

2013年7月の豪雨災害では、線路が被災し、一時的に当駅を含む区間が運休となる厳しい状況もありましたが、翌年には運行が再開しました。近年は老朽化対策として2021年から駅舎の改修工事が始まり、2023年には改修された舎内に「お試し暮らし住宅 #さんちゃんち」が開設されました。

駅の構造

三見駅は相対式ホームを有し、2面2線の地上駅です。長門鉄道部によって管理されている無人駅であり、木造の駅舎も特徴的です。駅舎は下りホーム側にあり、両方のホームは益田寄りに設置された跨線橋で結ばれています。また、上りホームにはスロープ式の出入口もあり、海側からのアクセスも可能です。駅全体のレイアウトはカーブ状になっており、独特の風情を醸し出しています。

お試し暮らし住宅 #さんちゃんち

近年、萩市は駅舎の無償譲渡を受け、改修を進めました。これにより、待合所の機能に加えて地域交流の拠点としても利用されるようになりました。特に注目を集めたのが、駅務室として利用されていた部分を短期体験住宅に転用した「お試し暮らし住宅 #さんちゃんち」です。これは移住希望者やテレワーカー向けに提供され、居住スペースに大きな出窓が設けられており、行き交う列車を間近で見ることができる特別な体験ができます。設備として冷蔵庫やエアコン、Wi-Fiが完備されており、宿泊は非常にリーズナブルな価格で利用可能です。

駅の周辺環境

三見駅の周囲にはいくつかの観光資源があります。特に有名なのは、「三見吉広のバクチノキ」で、これは山口県の天然記念物に指定されています。また、国登録有形文化財である三見橋（眼鏡橋）や、萩市役所の出張所、三見漁港なども近隣に位置し、地域の魅力を高めています。さらに、萩市立三見小中学校も近くにあり、地域の教育の中心として重要な役割を果たしています。

利用状況と今後の展望

近年の三見駅の利用者数は、主に通学生によるものであり、移住者や観光客を対象とした新しい取り組みが期待されています。「お試し暮らし住宅」は、地域の活性化にも寄与することでしょう。観光資源と相まって、今後の発展が期待される駅であり、地域の交流がさらに進むことが望まれています。

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