上杉達也

上杉達也（うえすぎ たつや）

上杉達也は、あだち充の漫画『タッチ』に登場する架空のキャラクターであり、物語の主人公です。彼は1968年6月16日生まれの双子座で、血液型はAB型。学歴は明青学園中等部を卒業し、その後高等部に進学しました。アニメーション版では三ツ矢雄二が声を担当しています。

人物像

達也は、彼の双子の兄、上杉和也とは対照的な性格を持っています。彼自身は飄々としており、いい加減で面倒くさがりな性格です。しかし、決してマイペースというわけではなく、周囲との関係を大切にし、どこか愛嬌があります。愛想の無い外見とは裏腹に、友人が多く、特に面倒くさがりの原田正平さえも親友と認めています。

彼の性格には優しさが垣間見え、対立や人を傷つけることを非常に嫌います。達也は人の良い部分を素直に認め、無欲でひたむきな努力家に心を惹かれますが、和也や幼馴染みの浅倉南に対しては頑固なところも見えます。彼の心は繊細で、人の感情に非常に敏感であり、時には過剰に考えすぎることがあります。

兄弟の絆

達也は幼少期から和也、南の兄としての振る舞いをしてきました。「南が喜ぶ姿」と「和也が褒められること」が彼自身の嬉しさの源泉であり、兄としての素直な喜びを感じていました。彼はしばしば「ダメ兄貴」として2人の陰に隠れて過ごしますが、実はその潜在能力はとても高く、周囲は彼の才能に気づいていました。特に和也はその才能を深く理解し、焦りを感じるほどでした。達也は和也を心から愛しており、常にそのことに心を悩ませながらも、兄弟の間の絆は非常に深いものでした。

恋愛と葛藤

達也は初期の頃、和也と南の関係に対し複雑な思いを抱きつつ、南を突き放そうとする行動をとります。しかし、南の恋心が達也に向いていることに戸惑いを感じ、内心は混乱していました。和也の突然の死後、達也は南との関係を整理することができず、新体操部に打ち込む南に距離を感じながらも、彼女を励まし、愛の告白を決意します。

野球と成長

中等部時代の達也は帰宅部でしたが、高等部に入ると野球部への誘いを受けたことで選手としての道を歩み始めます。しかし、南がマネージャーとして入部したため、達也は野球部への加入を躊躇します。転機が訪れたのは彼がボクシング部に入部した後です。ここでの努力を経て、達也は野球部に電撃移籍を果たすことになります。高校時代、彼は多くの困難に直面しながらエースピッチャーとして成長していきます。

その後の人生

達也は甲子園での優勝を果たしますが、プロに進むことはせず、一般入試での進学を選びます。帝東大学に進学した彼は、野球から離れていた期間を経て再び野球と向き合う決意を固めました。結局、彼は海外でプロの選手としての道を歩むことになります。

達也の物語は、兄弟の絆や恋愛模様、スポーツへの情熱が色濃く描かれ、多くのファンの心に残るキャラクターです。彼はただの架空の人物ではなく、リアルな悩みや成長を持った存在として、多くの人から愛されています。

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