上杉香緒里

上杉 香緒里（うえすぎ かおり）は、1975年10月20日に生まれた日本の演歌歌手です。かつてはサンミュージックプロダクションに所属していましたが、現在は歌手活動を休止しています。

彼女の故郷は新潟県であり、現在の燕市（旧・西蒲原郡吉田町）の出身です。地元、新潟県立西川竹園高等学校を卒業しています。

歌手としての第一歩は、1995年6月21日にシングル『風群（かぜ）』で始まりました。このデビュー曲は、BMG JAPAN（現在のAriola Japan）からリリースされました。しかし、BMG JAPANが演歌部門を廃止する決定をしたため、彼女はレコード会社を移籍することになります。

1999年、『のんべえ』という楽曲の発売を機に、テイチクエンタテインメントへ移籍しました。この移籍により、新たな環境で音楽活動を続けることになります。テイチクでは現在も多くの演歌歌手が活躍しており、彼女もその一員となりました。

活動の幅は音楽リリースだけにとどまりませんでした。2000年4月から2003年3月まで、文化放送の長寿人気ラジオ番組『走れ!歌謡曲』のパーソナリティを務めました。番組では、共演者の鹿島ひろ美（旧・渡辺ひろ美）さん、水田竜子さんと共に「Gパン娘」という愛称で親しまれ、一躍人気を集めました。

また、テイチクエンタテインメントに所属する、彼女と同い年（うさぎ年生まれ）の歌手たちとのユニット活動も行っています。永井みゆきさん、山口ひろみさんと共に「レインボーうさぎ組」を結成し、現在も精力的に活動を続けています。

2000年代半ばには、その容姿がスポーツ界のトップアスリートに似ていることで話題となりました。2004年のアテネオリンピック開催時には、女子柔道で金メダルを獲得した谷亮子さんに、そして2006年のトリノオリンピック開催時には、女子フィギュアスケートで金メダルに輝いた荒川静香さんにそれぞれ似ていると評判になり、メディアの注目を集めました。

この話題性を活かし、2006年2月15日に新曲『おんな酒』を発表する際には、普段の艶やかな着物姿ではなく、オリンピック日本代表をイメージしたコスチュームで登場し、報道陣の注目を集めました。この『おんな酒』は大きな成功を収め、20万枚を売り上げるヒット曲となり、彼女の代表曲の一つとなりました。

地元である新潟県との繋がりも深く大切にしています。2009年6月28日には、新潟県で行われたNHKの国民的番組『NHKのど自慢』にゲストとして出演し、故郷のファンに歌声を届けました。さらに、2013年5月20日には、出身地の燕市から「燕市PR大使」に任命され、地域の魅力を発信する役割も担いました。

プライベートでは、大きな転機が訪れました。2015年10月21日には、一般の男性と結婚。そして翌年の2016年には第一子を授かり、同年11月11日には待望の男の子を出産しました。母となった上杉香緒里さんは、子育てを優先する道を選びます。

2020年、長年在籍したサンミュージックプロダクションを退社することを発表しました。これは、幼い子供の子育てに専念するための決断でした。同時に、歌手活動をしばらくの間休止することも公表し、現在は家庭を最優先にした生活を送っています。

これまでに発表した作品には、多数のシングル曲のほか、オリジナル・アルバムやベスト・アルバム、ミュージック・ビデオなどの映像作品があります。また、活動を共にしたユニットであるGパン娘やレインボーうさぎ組も、彼女のキャリアを語る上で欠かせない存在です。過去の公式サイト（現在はアーカイブ）や、テイチクレコードの公式サイトなどで、彼女に関する様々な情報を得ることができます。

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