上瀧和則

上瀧 和則 - 競艇界のレジェンド

上瀧和則（じょうたき かずのり）は、1968年5月20日生まれ、佐賀県佐賀市出身の元競艇選手です。彼は日本モーターボート選手会の選手会長も務めた経歴を持ち、選手として活躍しただけでなく、後進の指導にも尽力しました。身長166cm、血液型Aの彼は、登録番号3307の60期生であり、特にイン戦速攻の技術に長けていました。彼の師匠は古川文雄で、競艇界で「大村ゴッドファーザー」と称されています。

経歴

上瀧は10歳の頃、父親に連れられて観戦した競艇レースをきっかけに競艇選手を志しました。佐賀商業高等学校を中退後、彼は本栖養成所に入所し、1987年3月に卒業。その年の5月には唐津競艇場でデビューを果たし、6月には初勝利を収めました。デビューしてから半年でB1級に昇格し、さらに半年後にはA級選手として認定されました。1989年には、年度の最優秀新人として表彰されるなど、その才能を早くも証明しました。

彼はスタート技術に優れ、イン戦速攻を得意とすることから、レースの際は常に1コースを目指しました。その姿勢とレース展開から「非情のワイルドボーイ」と呼ばれることもあり、彼のスタイルは多くのファンに愛されました。2011年には日本モーターボート選手会の副会長に就任し、2012年には選手会長に就任。この役職の影響で、彼はレースからしばらく離れることになりますが、2014年に約3年半ぶりにレースに復帰しました。

2020年の選手会長選挙では「非常勤の会長」として立候補し、再選されました。以降も現役選手としての活動を続け、2022年には津競艇マンスリーBOATRACE杯で優勝を遂げたことで、選手会長としての記録も達成しました。2022年6月には新会長に瓜生正義が選出され、上瀧は選手会長を退任しました。2024年、初日は一般戦で出走したもののフライングしましたが、彼は競艇界に残した足跡を振り返りつつ引退の決意をしました。

獲得タイトル

上瀧選手は数多くのタイトルを手にしました。特にSG（スーパージャパンカップ）では、福岡県で行われた第43回全日本選手権など、4勝を挙げています。また、GI（グレード1）レースでも多くの勝利を収め、通算して優勝は82回にのぼります。

人物・エピソード

彼はコース取りに対して非常に妥協を許さず、どの艇でも必ずインコースを狙うことで知られていました。若手選手たちには面倒見が良く、特に九州地区の後輩からは慕われていました。上瀧は、同期の選手に対しては時には譲歩し、その協調性を見せました。彼の熱心な支援は、2005年11月の優勝後に瓜生正義選手と喜びを分かち合ったエピソードでも示されています。さらには、海外旅行に同行させることで、フライング休みの後輩選手を支援するなど、その温かい人柄が伺えます。

また、彼は地元の唐津競艇場で非常に強く、芦屋との相性も抜群でした。競艇界を代表する選手として、彼は多くの感動を生み出してきました。息子の上瀧絢也も同じく競艇選手として活躍し、彼の業績は次世代へと受け継がれています。

通算成績

通算成績は、1着1582回、2着985回、3着621回で、勝率は7.43です。SG4勝、GI17勝、GII1勝、GIII13勝を成し遂げ、その全キャリアにおいて82回の優勝を誇ります。

上瀧和則の競艇人生は、多くのファンに愛され、感動をもたらした伝説的なものでした。

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