不審者情報

不審者情報とは

不審者情報とは、子供や女性に対して不安を与えるような事案に関する情報を指します。具体的には、声かけ、つきまとい、連れ去り、性的嫌がらせ、写真撮影などが挙げられます。これらの事案は、必ずしも直接的な被害を伴うものではなく、警察への被害届がない場合でも、不安を感じさせる行為が含まれます。

対象範囲

不審者情報の対象となる「子供」の定義は、都道府県や自治体によって異なります。20歳未満、18歳以下、高校生以下、18歳未満、中学生以下、13歳未満など、様々な年齢が設定されています。また、子供だけでなく女性を対象とした事案を扱う自治体もあります。

情報伝達の仕組み

不審者情報は、警察署、学校、ボランティアなどが連携し、携帯電話、FAX、インターネットなどを活用して迅速に伝達されます。特に、携帯電話を活用した不審者情報メールは全国的に普及しています。これらのメールには、不審者が出没した時間、場所、服装、体格、見た目の年齢などが記載されます。警察への通報内容がそのまま掲載されるため、誤った情報が含まれる可能性もあります。

情報の重要性と注意点

不審者情報は、犯罪から身を守ったり、犯人逮捕に繋がる重要な情報源です。地域住民の監視を通じて、犯罪の防止や逮捕に貢献しています。しかし、虚偽の情報や誤った情報が含まれる可能性も考慮する必要があります。

事案の例

以下に代表的な不審者情報の事案を挙げます。

声かけ事案：通学時などに、子供が不安を感じるような言葉をかけたり、不安を感じさせる態度で話しかける行為。
つきまとい事案：子供の通学路などで進路を妨害したり、付きまとう行為。
連れ去り容疑事案：言葉巧みに誘い連れ去ろうとしたり、車に乗せようとする行為。
性的嫌がらせ行為：服を脱がされたり、体を触られたりする痴漢行為や、性的な言葉を投げつけられる行為、性器を見せつけられる行為。
写真撮影：見知らぬ人に写真撮影される行為。

錯誤情報の例

悪意のない行為でも、子供や保護者が不安を感じたり、目撃者が不審と感じた場合、不審者として扱われることがあります。以下は、不審者として勘違いされる可能性のある例です。

道案内や挨拶のつもりで声をかけた人を不審者と勘違いする。
児童公園で休憩している人を不審者と勘違いする。
知り合いの年の離れた人と一緒にいる児童を見て、その人を不審者と勘違いする。
普段あまり顔を見ない親類を不審者と勘違いする。
近所の人の声かけを不審者と勘違いする。
児童が面白半分で防犯ブザーを鳴らし、近くにいた人を不審者と勘違いする。
散歩中の人が自分の母校を眺めているだけで、それを見た人が不審者と勘違いする。
自転車で追い抜いただけの人を不審者として通報する。

近年の傾向

2000年代以降、治安への不安や個人情報保護の意識の高まりから、些細なことでも警察に通報する事例が増えています。その結果、迷子を送り届けた人が犯罪者として逮捕されたり、長時間の尋問を恐れて迷子に声をかけず110番通報だけで立ち去る事例なども報告されています。

その他

不審者の特徴を「和田アキ子風の黒色短髪」と表現した事例もあります。また、「変質者」「変態おじさん」といった通称で呼ばれることもあります。

関連情報

日本不審者情報センター：全国の不審者情報を掲載している専門報道機関
* 特集　不審者への対策 - 総社市


不審者情報は、地域社会全体の安全を守る上で重要な情報です。しかし、誤報や勘違いによる混乱も起こりうるため、情報の正確性と冷静な判断が求められます。

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