中ノ庄駅

中ノ庄駅：歴史と街並みを繋ぐ京阪石山坂本線沿線の駅

1. はじめに

滋賀県大津市中ノ庄二丁目に位置する中ノ庄駅は、京阪電気鉄道石山坂本線に属する地上駅です。駅番号はOT06。古くからの歴史を持ち、地元住民の生活に密着した、静かな雰囲気の駅です。本記事では、中ノ庄駅の概要から歴史、駅舎構造、周辺環境まで、多角的に解説します。

2. 歴史：激動の時代を駆け抜けた軌跡

中ノ庄駅は、1913年（大正2年）5月1日、大津電車軌道膳所（現・膳所本町駅） - 別保（現・粟津駅）間の開通と同時に開業しました。当初は、大津電車軌道によって運営されていましたが、その後、琵琶湖鉄道汽船、京阪電気鉄道、京阪神急行電鉄（現・阪急電鉄）と、幾度かの会社合併を経て、1949年（昭和24年）12月1日に再び京阪電気鉄道の駅となりました。太平洋戦争中の1945年には輸送混乱のため一時営業休止も経験しています。開業以来、地域住民の生活を支え、時代の変遷を刻んできた歴史がそこにはあります。対キロ区間制導入以前は、運賃区界の境目に位置していたことも特筆すべき点です。

3. 駅舎構造：シンプルな造りの無人駅

中ノ庄駅は、千鳥式配置の2面2線のホームを持つ地上駅です。踏切を挟んで、北側に石山寺方面行ホームと駅舎、南側に坂本方面行ホームがあります。駅舎のある石山寺方面行ホームには改札口がありますが、無人駅であるため、有人改札はありません。坂本方面行ホームには駅舎がなく、直接ホームから出入りする構造です。PiTaPaやICOCAなどのICカードを利用する際は、専用のリーダーにかざして改札を通過します。ホームの有効長は2両分となっており、のりば番号は設定されていません。

4. 周辺環境：住宅街と歴史の息吹

駅周辺は、主に住宅地が広がっています。商店も点在し、生活に必要な施設は比較的近隣に揃っています。駅西側には唯伝寺があり、さらに進むと大津市立膳所小学校があります。旧東海道は駅東側の十字路で方向を変え、膳所城址付近へと続いています。旧東海道沿線には、膳所公園団地などの集合住宅も立地しています。歴史と現代が調和した、落ち着いた雰囲気の地域です。

5. アクセスと今後の展望

中ノ庄駅は、京阪石山坂本線を利用してアクセスできます。瓦ヶ浜駅と膳所本町駅の中間に位置し、周辺地域へのアクセス拠点となっています。今後、地域住民の生活を支える重要な役割を担い続けることが予想されます。周辺地域の開発や人口動態の変化に伴い、駅周辺の環境も変化していく可能性がありますが、歴史と伝統を継承しつつ、地域の活性化に貢献していくことが期待されます。

6. 隣の駅

瓦ヶ浜駅
膳所本町駅

7. まとめ

本記事では、中ノ庄駅の歴史、構造、周辺環境について解説しました。100年以上の歴史を持つ中ノ庄駅は、地域住民の生活に密着した重要な存在です。これからも地域社会に貢献し、多くの人の利用に耐える駅として発展していくことを期待しています。

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