中山佑介

中山佑介：NBAからBリーグへ、日本のバスケットボール界を支えるアスレティックトレーナー

1989年生まれ、静岡県出身の中山佑介氏は、日本のアスレティックトレーナー界を代表する存在として知られています。2021-22シーズンからは、Bリーグの長崎ヴェルカでディレクター・オブ・スポーツパフォーマンスを務め、チームの強化に大きく貢献しています。

キャバリアーズでの成功と帰国

早稲田大学卒業後、中山氏はNBAへの挑戦を決意します。英語が話せないまま渡米した彼は、複数のNBAチームでインターンシップを経験。その中でスポーツ科学を深く学び、2013年から2018年まで、名門クリーブランド・キャバリアーズにアシスタント・アスレティックトレーナー兼パフォーマンスサイエンティストとして所属しました。チームは彼の在籍中にNBA優勝を達成。その成功に貢献した経験は、彼のキャリアにとって大きな転換点となりました。

キャバリアーズでは、彼の名前「ユウスケ」をもじって「UK」と呼ばれ、チームメイトやコーチ陣から信頼を得ていました。選手のパフォーマンス向上に情熱を注ぎ、自身のトレーニング経験に基づいた科学的根拠のある指導を心がけていたことが、選手からの信頼の厚さに繋がったのです。

2018年に帰国した中山氏は、滋賀県草津市にパーソナルジムを開設。同時に、Bリーグのチームにも関わり始めます。仙台89ERSの合宿で特別トレーナーを務め、その後は滋賀レイクスターズのパフォーマンススーパーバイザーとして活躍しました。

長崎ヴェルカでの挑戦

2021-22シーズン、中山氏は当時B3リーグに所属していた長崎ヴェルカにディレクター・オブ・スポーツパフォーマンスとして加入します。チームの拠点を長崎に移し、現在に至ります。設立間もないチームにおいて、彼の豊富な経験と専門知識はチームにとって大きな財産となっています。

バスケットボールへの情熱と指導へのこだわり

中山氏のバスケットボールとの出会いは、中学生時代に読んだ漫画『SLAM DUNK|SLAM_DUNK』でした。高校時代には怪我を繰り返した経験から、スポーツ医学や身体のメカニズムに興味を持つようになり、早稲田大学への進学を決意します。

彼の指導スタイルは、選手からの信頼を第一に考えています。「自分でトレーニングしてみて納得いったことしか選手にやらせていない」という彼の言葉は、科学的根拠に基づいた、選手を徹底的に理解した指導を体現しています。

2023-24シーズン、Bリーグの注目選手である馬場雄大選手が長崎ヴェルカに加入した際、その理由の一つとして中山氏の存在が挙げられたことは、彼の高い指導力と人望を示しています。

未来への展望

中山佑介氏は、NBAでの経験、Bリーグでの実績、そして選手からの信頼を背景に、日本のバスケットボール界に大きな貢献を続けています。今後、彼が長崎ヴェルカ、ひいては日本のバスケットボール界をどのように発展させていくのか、注目が集まります。彼のTwitterアカウント(@yusuke_0323)では、日々の活動の様子やトレーニングに関する情報を発信しています。

もう一度検索