中村時広

中村時広 - 愛媛県の政治家

中村時広（なかむら ときひろ）は、日本の政治家であり、愛媛県知事や松山市長を歴任した人物です。彼は1960年1月25日に松山市で生まれ、父は元松山市長の中村時雄です。中村は慶應義塾大学法学部を卒業後、三菱商事に入社し、1987年に愛媛県議会議員選挙で初当選を果たしました。その後、さまざまな公職を経て、長年にわたり愛媛県政に貢献してきました。

来歴

愛媛県松山市で育った中村は、幼少期から慶應義塾で学びました。1982年に三菱商事に入社し、燃料部での業務に従事した後、1987年には愛媛県議会に立候補し当選しました。その後は1990年に衆議院議員に挑戦しましたが、初回の選挙では落選。1993年には日本新党から再挑戦し、見事当選しました。1994年に党が解党するとのち、新進党に移籍しましたが、1996年の選挙では再び落選する結果となりました。

松山市長としての活動

中村は1999年の松山市長選に立候補し、見事当選しました。彼は3選を目指す田中誠一現職市長に挑む形で、地元市民からの支持を集め、一部市議の推薦も受けて選挙戦を戦いました。中村は親の背影と自らの政治的経験を活かし、「草の根保守」を掲げたことで、愛媛県の特有の選挙戦において有利に働きました。彼は市長在任中、坂の上の雲をテーマにしたまちづくりを推進し、2007年には坂の上の雲ミュージアムを開設しました。その施策に対する市民の関心は薄かったものの、NHKによるドラマ化が影響し、注目を集めることとなりました。

しかし、観光振興による地域活性化は思うように進まず、松山経済は厳しい状況に陥りました。中村はまた、松山市役所の行政改革にも取り組み、四国初の総合窓口の導入やコールセンターの開設などを行いました。彼の市長任期中、松山市は四国内で唯一の50万都市として存在しましたが、周辺に大都市がないため、合併による人口拡大は困難であり、政令指定都市を目指す考えは示しませんでした。

愛媛県知事としての快進撃

2010年に愛媛県知事に就任した中村は、さまざまな政策を推進し、県産品の販売促進や企業の技術を活かす事業に取り組みました。彼は自らの政治塾を開講し、地域としての愛媛をさらに盛り上げようとしました。2014年と2018年の知事選でも再選を果たし、ついには2022年の選挙でも圧倒的な得票率で4選を達成しました。彼の政策は、県内企業との連携やビジネスマッチングの実績を上げることに貢献しました。

人物像

中村の趣味は読書やスキー、バドミントンであり、また自転車文化の普及にも力を入れています。特に「しまなみサイクリング」というイベントに自ら参加するなど、積極的に地域交流を図っています。さらに、熱心なプロレスファンとして知られ、自ら試合に関わることもあります。彼は既存の枠を壊すことを好み、同じ意識を持つ橋下徹氏とも交流が深いです。

結局、中村時広は愛媛県政に多大な影響を与え、その活動は地域振興や政治の在り方に様々な形で反映されています。

もう一度検索