中部薬品

中部薬品株式会社：地域社会に根付くドラッグストアチェーン

中部薬品株式会社は、岐阜県多治見市に本社を置く、バローホールディングス傘下の企業です。スーパーマーケットチェーンのバローグループに属し、ドラッグストアと調剤薬局を一体的に運営することで、地域住民の健康を支える重要な役割を担っています。

ブランドの変遷と現在のV・drug

創業当初は『サンドラッグストア』として営業していましたが、その後、店舗の大型化に伴い、2002年には『サンwill ドラッグストア』、2004年にはメガドラッグストア業態の『V+drug』を展開しました。2006年には、競合他社との混同を防ぎ、バローグループの一員であることを明確にするため、全店舗の屋号を『V・drug』に統一しました。

『V・drug』の「V」は、『valor（勇気）』『value（価値）』『vitality（活力）』の3つの言葉を象徴しています。このブランド名には、顧客に高品質な商品とサービスを提供し、地域社会に活力を与えるという企業理念が込められています。

グループ企業としての連携と業務提携

中部薬品は、バローグループの一員として、グループ内企業との連携を強化しています。また、2005年には株式会社マツモトキヨシと業務提携を行い、商品情報交換や物流、調剤システムなどの共同利用による効率化を図っています。これは資本提携ではなく、日本ドラッグチェーン会加盟企業同士の連携として、互いの強みを活かした協力関係を構築しています。

沿革と成長

1984年の創業以来、中部薬品は着実に成長を遂げてきました。EOSシステムやPOSシステムの導入、自社物流センターの稼働、大型店舗の出店など、時代の変化に対応した経営戦略を展開しています。近年では、ECサイトへの進出やキャッシュレス決済の導入など、デジタル化にも積極的に取り組んでいます。2024年3月末時点では、507店舗を展開し、営業収益は1500億円を突破するなど、堅実な成長を続けています。

物流拠点の充実

中部薬品は、効率的な物流システムを構築するために、複数の物流センターを運営しています。岐阜県多治見市、富山県南砺市、静岡県島田市、愛知県一宮市、福井県福井市、愛知県名古屋市に物流センターを配置することで、広範囲な店舗への迅速な商品供給を実現しています。これにより、安定的な商品供給と鮮度管理を徹底し、顧客満足度の向上に努めています。

店舗展開

2024年3月末現在、中部薬品は東海地方を中心に、関西、北陸地方にも店舗を展開しています。東海エリアでは401店舗、関西エリアでは17店舗、北陸エリアでは89店舗を展開し、地域に密着した事業展開を推進しています。それぞれの地域特性に合わせた商品構成やサービスを提供することで、幅広い顧客層のニーズに応えています。

未来への展望

中部薬品は、今後も地域社会の健康増進に貢献するため、店舗網の拡大、サービスの充実、デジタル化への対応などを進めていくでしょう。顧客ニーズの変化を的確に捉え、時代の流れに合わせた柔軟な経営戦略を展開することで、持続的な成長を目指していくものと期待されます。

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