串田和美

串田和美（くしだ かずよし）

概要

串田和美は1942年8月6日に東京都小金井市で生まれた、日本の俳優及び演出家であり、現在は日本大学藝術学部の特任教授としても知られています。また、彼の家系には哲学者や銀行家など著名な人物が多く、祖父には三菱銀行の初代会長もいます。

学歴とキャリアの始まり

彼は成蹊小学校から成蹊中学校・高等学校を経て、日本大学芸術学部演劇学科を中退しました。その後、1965年に俳優座養成所を卒業し、劇団文学座に入団します。また、1966年には佐藤信らと共に自由劇場を設立し、六本木に「アンダーグラウンド自由劇場」を拠点として活動を始めました。

演劇界での活動

1968年、自由劇場と六月劇場が合体し、新たに演劇センター68が設立され、全国移動公演を行います。この頃から彼は演出や美術の仕事も手がけ、1971年に自由劇場を脱退しました。その後、1972年には吉田日出子と共に六本木自由劇場で活動を再開し、1975年に劇団名をオンシアター自由劇場に改めました。彼が手掛けた『上海バンスキング』や『もっと泣いてよフラッパー』などは特に評判となりました。

教育者としての側面

1985年にはBunkamura中劇場「シアターコクーン」の芸術監督に就任し、劇場設計にも関与しました。また、2000年には日本大学藝術学部演劇学科の教授に就任し、学生の指導にも力を注いでいます。彼の教育者としての活動は、次世代の演劇人材を育てる上で大いに貢献しています。

監督としての挑戦

1987年には自主制作映画『上海バンスキング』で監督デビューを果たします。その後も多くの舞台や映画で演出を務め、テレビCMなどさまざまなメディアで活動を続けています。

受賞歴と志

彼は2006年に芸術選奨文部科学大臣賞を受賞し、2008年には紫綬褒章を受け、更に2013年には旭日小綬章を受章しています。これらの受賞は彼の演劇界における卓越した業績を示しています。

主な出演作

映画

串田は映画にも多数出演し、特に『突入せよ！あさま山荘事件』や『誰も知らない』などで重要な役割を果たしています。

舞台

舞台では『K.ファウスト』や『漂流劇 ひょっこりひょうたん島』などに出演し、それぞれで演出も行っています。最近も「仮面劇・預言者」や「ガード下のオイディプス」の上演台本や演出を手がけています。

ドラマ

テレビドラマでも多くの名作に出演しており、その存在感は視聴者に強い印象を与えています。特にNHKの大河ドラマや連続テレビ小説には重要な役で登場しています。

人生の哲学

串田は常に演技と演出を通して人間の根源的な感情に迫ることを目指し、多様なジャンルでの活動を続けています。彼の作品は観客に深い感動を与え、彼自身も日本の演劇文化に深く根ざした存在となっています。

結論

串田和美の業績は日本の演劇界において途方もない影響を与え続けており、今後の活動にも大いに期待が寄せられています。

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