九州朝鮮中高級学校

九州朝鮮中高級学校について

九州朝鮮中高級学校（きゅうしゅうちょうせんちゅうこうきゅうがっこう）は、福岡県北九州市八幡西区に位置する朝鮮学校で、学校法人福岡朝鮮学園が運営しています。1956年に設立され、初めは高級学校として独立した存在でしたが、その後の再編により中学校と高等学校が統合される形になりました。現在、九州で唯一高級部を設置しており、北九州朝鮮初級学校が同じ敷地内に存在します。

この学校では、日本の中学校・高等学校に相当する教育を提供していますが、各種学校の非一条校に分類されています。

校章とその意味

学校の校章は通称「三ペン」と呼ばれており、3本のペンが勤勉さを、3つのハンマーが勤労を象徴しています。また、この校章は当時の朝鮮民族の人口、三千万を表現しているともされています。これらのシンボルは、生徒たちに努力と団結の重要性を伝える役割を果たしています。

学校の歴史

九州朝鮮中高級学校は1956年4月に創立され、その後1960年に初めて鉄筋の本校舎が完成しました。1964年には学校法人として県知事からの認可を得て、学校としての地位を確立しました。1969年には講堂が完成し、1974年には「九州朝鮮高級学校」に改称されました。1985年には吹奏楽部が福岡県代表として九州吹奏楽コンクールに出場しました。

2002年には中国大連市の朝鮮族学校と姉妹校の関係を結ぶなど、国際交流を推進しています。特に2003年4月には新校舎への移転が行われ、2004年に九州朝鮮中高級学校に名称変更されました。さらに2022年4月には北九州朝鮮初級学校と統合し、九州朝鮮初中高級学校として新たにスタートしました。

学科とクラブ活動

この学校は高級部と中級部の2つの学科から成り立っています。高級部は日本の高等学校に相当し、中級部は日本の中学校に対応しています。
クラブ活動には体育会系と文化芸術系があり、高級部では蹴球部（Football）、籠球部（Basketball）、拳闘部（Boxing）、空手部、舞踊部、吹奏楽部、カヤグム部、美術部などが存在しています。中級部でも同様の活動が行われており、特に民族打楽器部などの特色ある部活が運営されています。

補助金の不正受給問題

一方で、2010年12月には運営主体である学校法人「福岡朝鮮学園」に対して、同校が公演鑑賞などの交流事業で福岡県と北九州市から二重に補助金を受け取っていた疑いが浮上しました。この問題は教育機関としての信頼性に影響を与える要素となりました。

生徒数と所在地

2010年時点での生徒数は約170人でしたが、2018年には74人に減少しています。所在地は〒807-0825 福岡県北九州市八幡西区折尾3丁目5-1で、最寄り駅はJR九州の折尾駅です。

結論

九州朝鮮中高級学校は、長い歴史を持ち、地域社会において重要な役割を果たしている教育機関です。教育の質や生徒の活動を通じて、朝鮮文化の継承と発展を目指しています。

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