九州歴史資料館

九州歴史資料館の概要



九州歴史資料館は、福岡県小郡市に設立された歴史系の博物館です。この博物館は福岡県教育委員会によって運営されており、地域の歴史を学ぶための重要な施設となっています。

沿革



九州歴史資料館は、1973年に福岡県太宰府市に開館しました。当初は福岡県内で初めての本格的な公営歴史博物館としてスタートしました。開館時には、広大な17万平方メートルの敷地が太宰府天満宮から提供され、館の設立が実現しました。その後、館内では古代九州に関する発掘調査や仏像の調査、遺跡からの出土品展示を行ってきました。

しかし、開館から30年以上が経過し、建物の老朽化や保管施設の不足が問題となりました。また、隣接地に九州国立博物館の開館も決まり、施設の再整備が求められました。このため、2003年に「九州歴史資料館将来構想検討委員会」が設立され、移転先として小郡市の三沢にある筑後小郡簡保レクセンター跡地が決まりました。2008年に新しい施設の着工が始まり、旧館は2010年に閉館、同年11月には新たな九州歴史資料館が開館しました。

展示内容



九州歴史資料館の常設展示では、古代から近代の福岡県の歴史が紹介されています。特に目を引くのは、古代九州の象徴である大宰府政庁跡から出土した鬼瓦や古文書、仏像などです。また、毎年開催される特別展や企画展もあり、文化情報広場では年間を通じて様々なパネル展示が実施されています。

自らの手で歴史を感じることができる体験も用意されており、休館日には和同開珎や瓦マグネット作りといった古代体験が行われています。特に「飛び出すむかしの宝物」では、実際の出土資料に触れることができ、子どもから大人まで楽しむことができるプログラムです。

第1展示室: 歴史の宝石箱



第1展示室では、時の流れに沿った形で九州と福岡県の歴史に関わる重要な資料が展示されています。旧石器時代から近代までの資料が並び、各時代の文化や生活様式を理解する助けとなります。

第2展示室



新発見の文化財や調査研究成果を展示する企画展が年に数回開催されています。この室では衛星写真を用いて九州の地形も学べるようになっています。

第3展示室: 基準資料展示



調査研究で明らかにされた資料を基準として展示するこの室では、実際の遺物が間近で鑑賞可能です。大型の甕棺の展示や、引き出しから取り出して見ることができる陶磁器などもあります。

第4展示室: 遺構展示



九州各地の遺跡から移設された遺構を、実際に見学できる展示が床下に設置されています。ガラス越しに本物の遺構を覗き込むことができ、発掘現場のリアルな風景を楽しむことができます。

アクセス



九州歴史資料館へのアクセスは、西鉄天神大牟田線三国が丘駅から徒歩約10分、JR鹿児島本線の原田駅からはタクシーで約5分です。自家用車の場合は、大分自動車道筑後小郡インターチェンジから約6.5kmで、駐車場も完備されています。

このように九州歴史資料館は、地域の歴史を学べる貴重な場所であり、訪問者に多様な体験と知識を提供しています。

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