九州国立博物館

九州国立博物館

九州国立博物館（きゅうしゅうこくりつはくぶつかん）は、福岡県太宰府市に位置する、歴史をテーマにした博物館です。この施設は独立行政法人国立文化財機構によって運営され、2005年に開館しました。太宰府天満宮の背後にある丘陵地に存在し、地域の文化交流の場としても重要な役割を果たしています。

基本情報

• - 館長: 富田淳
• - 開館日: 2005年10月16日
• - 通称: 九博（きゅうはく）、九国（きゅうこく）

2020年のデータによると、館は国宝4件、重要文化財42件を含む合計1,279件の収蔵品を所有しており、さらに寄託品として国宝2件、重要文化財12件も収蔵しています。2019年度には、展示替えが行われた件数は1,641件で、合計で1,894件が展示されました。また、この年の来館者数は約67万人を記録しています。

設立の背景

九州国立博物館は、東京、京都、奈良の国立博物館が芸術中心であるのに対し、歴史をテーマにした新たな国立博物館として誕生しました。九州が古くからアジア文化との重要な交流の窓口であったことを背景に、アジア史から見た日本文化の形成を探求することを基本理念としています。展示コレクションは、旧石器時代から近世末期に至るまで、日本文化の進化を広く紹介しています。

博物館の建設には、岡倉覚三（天心）による熱意があり、これは九州にも国立級の文化施設が必要であるとの認識から生まれました。そして、関係者の協力により実現し、現在では年間100万人以上の来館者を迎えるまでになりました。
教育と文化交流の拠点として、アジア地域の民族美術も展示され、訪問者は直接体験することも可能です。

文化財と展示

九州国立博物館の収蔵品には、国宝や重要文化財が数多く含まれています。国宝には、狩野正信の「愛蓮図」や「栄花物語」といった価値ある作品があり、重要文化財にはさまざまな歴史的資料や美術作品が収められています。特別展やテーマ展示も定期的に行われており、それによって更なる文化交流が生まれています。

開館時間とアクセス

九州国立博物館の開館時間は9時30分から17時まで、特別展開催期間中の金曜・土曜は20時まで延長されます。休館日は月曜日と年末です。アクセスは、西鉄太宰府線太宰府駅から徒歩15分、またはJR二日市駅からバスでアクセス可能です。

建築と施設

建物は五階建てで、地元の文化を象徴するようなデザインが施されています。敷地面積は約160,715平方メートル、延床面積は30,085平方メートルあり、広いスペースで多様な文化体験が提供されています。屋根にはチタンが使用され、特異な美観を醸し出しています。

歴史や文化、アートを深く理解するための貴重な機会を提供する九州国立博物館は、訪れる人々に様々なインスピレーションを与え続けています。

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