九段会館

九段会館

九段会館は、東京都千代田区九段南に位置し、1928年にその建設が計画されました。当初の名称は「軍人会館」で、昭和天皇の即位の礼を記念する事業の一環として建設されました。施設はホールやレストラン、宿泊施設を有し、結婚式やさまざまなイベントに利用されていました。しかし、2011年の東日本大震災において天井崩落が発生したことから、同年4月に廃業の運びとなりました。

その後、2022年に「九段会館テラス」として再建され、地上17階建ての複合ビルとして再オープンを果たしました。この新しい施設には、建て替え前の九段会館の一部が残されており、旧会館を運営していた日本遺族会の事務局も入居しています。

概要

九段会館の歴史は、1928年にさかのぼります。昭和御大礼記念事業の一環としての施設の建設が計画され、その運営には在郷軍人会が関与しました。1932年に着工し、1934年に完成。完成後は、主に軍の予備役や後備役の訓練や宿泊の場として機能しました。しかし、終戦後には連合国に接収されることになります。

1953年に接収が解除され、日本遺族会が無償でこの施設を借り受けることになりました。そして、名称が「九段会館」に改められ、1957年に再開業を果たしました。この時から、宿泊や結婚式、貸しホールなどの運営が行われましたが、震災による天井崩落事故が発生したことで運営が続けられなくなりました。

沿革

九段会館は、1928年に建設計画が検討され、1930年には設計コンペが行われました。その後、1932年に着工、1934年に竣工。戦争を通じて様々なイベントや行事が行われていましたが、1945年には進駐軍によって接収され、アーミーホールとしての役割を果たしました。1953年には日本遺族会への無償貸与が決定し、その後も多様なイベントに使われ続けました。

2011年の震災での悲劇的な事故を受け、廃業が決定に至りますが、2013年以降は新しい形での再建に向けた動きも見られました。最終的には2022年に地上17階建ての複合ビル「九段会館テラス」として生まれ変わりました。

施設の特徴

もともと九段会館は、宿泊施設として162室を備え、多機能なホールも併設していました。このホールは、1112席の観客を収容できるもので、様々なコンサートやイベントが開催されていました。また、屋上には靖国神社の分神や乃木希典の歌碑も設置されていました。

新しく生まれ変わった九段会館テラスでは、オフィススペースも併設され、旧九段会館の歴史を継承しつつ、現代の利用者にも適応した多機能施設として再出発をしています。

交通アクセス

九段会館へのアクセスは、東京メトロ東西線、半蔵門線、都営地下鉄新宿線の「九段下駅」から徒歩約1分、JR中央・総武線の「飯田橋駅」から徒歩約10分と非常に便利です。周辺には靖国神社をはじめ、文化施設や公園も点在しており、多くの人々が訪れる場所として知られています。

九段会館は、その長い歴史と多彩な利用の形を持ちながら、時代の変化に適応し再生を果たした施設となっています。

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