井手茂太

井手茂太：ジャンルを超越するダンス表現者

井手茂太（いで しげひろ）は、1972年佐賀県武雄市生まれのダンサー、振付家、演出家です。1991年にダンスカンパニー「イデビアン」を結成し、1995年に「イデビアン・クルー」と改称。以降、主宰として数々の作品を発表しています。

多彩な活動と受賞歴

井手は、ダンス作品の創作にとどまらず、演劇やミュージカルの演出・振付、CMやミュージックビデオの振付・出演など、幅広い分野で活躍しています。彼の振付は、既存のダンススタイルにとらわれず、日常生活における身振りや踊り手の個性を活かした独創的なものが特徴です。そのしなやかで弾力のある動きは、観客を魅了し、ダンサーとしての評価も非常に高くなっています。

2004年には、振付家として読売演劇大賞優秀スタッフ賞を受賞。2006年には、アサヒビール芸術賞を受賞するなど、その才能は各方面から高く評価されています。また、2009年から2011年にかけては、ゼリア新薬のヘパリーゼのCMに、背広姿で踊るサラリーマン役で出演し、話題となりました。

井手茂太のダンススタイル

井手のダンススタイルは、集団内でのコミュニケーションを重視し、日常的な身振りを取り入れた、ユニークでオリジナリティ溢れるものです。その動きは、しなやかでありながらも力強く、観る者の目を釘付けにします。また、現代美術家や音楽家など、異分野のアーティストとのコラボレーションにも積極的に取り組み、常に新しい表現を追求しています。

主な作品

ソロ作品

『井手孤独【idésolo】』（2005年）
TOKYO DANCE TODAY#5『イデソロリサイタル【idésolo】』（2010年）
ブリーゼ・コンテンポラリーダンス・セレクション#1『イデソロリサイタル【idésolo】』（2010年）

イデビアン・クルー作品

『関係者デラックス』（2004年）
『大黒柱』（2008年）

ミュージック・ビデオ

東京事変「OSCA」（2007年）
椎名林檎「熱愛発覚中」（2013年）、「ありきたりな女」（2014年）
米米クラブ「つ・よ・が・り」（2009年）
SAKEROCK「会社員と今の私」（2008年）
星野源「夢の外へ」（2012年）、「化物」（2013年）
アヴリル・ラヴィーン「Hello Kitty」（2014年）
五五七二三二〇（私立恵比寿中学）「ポンパラ ペコルナ パピヨッタ」（2015年）
乃木坂46「あの教室」（2016年）

ライブ

椎名林檎「椎名林檎 (生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」（2008年）
東京事変「東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage」（2012年）
夏木マリ「PLATINUM LIVE2012 〜６０ロクマル〜」（2012年）

テレビ出演

東京事変 NHK総合「MUSIC JAPAN」（2010年）
椎名林檎 NHK総合「SONGS」（2009年）
NHK BSプレミアム『サッカー･FIFAワールドカップ 興奮は音とともに』（2014年）
NHK総合「第62回NHK紅白歌合戦」（2011年）
石川さゆり NHK総合「SONGS」（2014年）
テレビ朝日「ミュージックステーション」（2013年）

CM

ハウス食品「フルーチェ」
エステー「オンパックス」
タイガーIH炊飯ジャー「炎のレッスン編」
ゼリア新薬「新ヘパリーゼドリンク」（2009年 - 2011年）
丸大ハム
KIRIN「ジョニー・ウォーカー【KEEPWALKING THEATRE】#4 『KEEP WALKING』」（2012年）
NHKエデュケーショナル 食育たいそう「ヘルンダーナ・スクンダーナ」
コカ・コーラ メッセージボトル篇
BUYMA「A Kind Drone 〜親切なドローン〜」
資生堂 マキアージュ スノービューティー2016「逆さに降る雪」
ロート製薬「IROHADA」

映画

「金メダル男」（2016年）

テレビ番組

NHK-BS「おかあさんといっしょ」
NHK教育「えいごであそぼ」
NHK教育「みいつけた!」（2011年）
NHK Eテレ「僕にはまだ友達がいない」（2013年）

イベント

「大地の芸術祭2015越後妻有アートトリエンナーレ」

舞台・ミュージカル

『ふしぎの国のアリス』（1998年）
『リセット』（1999年）
『秋のエチュード』（2000年）
『まげもん-MAGAIMON』（2002年）
『AMERIKA』（2001年、2003年）
『Unspoken Agreement』（2002年）
『暗黙の了解〜後編〜 Unspoken Agreement』（2002年）
『君が鬼といた夏』（2003年）
『めんそーれ沖縄』（2003年）
『いなくていい人』（2003年）
『Pippi』（2004年、2006年）
『バナナが好きな人』（2004年）
『花のラ・マンチャ騎士道 あるいは ドン・キホーテ最後の冒険』（2004年）
『忠臣蔵2004』（2004年）
『冬のエチュード／シェイクスピア2005』（2005年）
『ダブリンの鐘つきカビ人間』（2005年）
『モーツァルト フィガロの結婚』（2005年）
『仮装敵国』（2005年）
『ルル』（2005年）
『城』（2005年、2013年）
『バーゲン』（2005年）
『わたしがオバさんになってる？！』（2006年）
『なにげないもの』（2006年）
『華なき子』（2006年）
『夏ノ夜ノ夢』（2006年）
『クラウディアからの手紙』（2006年）
『死ぬまでの短い時間』（2007年）
『審判』『失踪者』（2007年）
『異人の唄 アンティゴネ』（2007年）
『三文オペラ』（2007年）
『ロマンス』（2007年）
『オズの魔法使い』（2007年）
『犬は鎖につなぐべからず』（2007年）
『私はだれでしょう』（2007年）
『日本昔ばなしのダンス』『かみなりむすめ』（2008年）
『けんか哀歌』（2008年）
『羊と兵隊』（2008年）
『悪い冗談のよし子』（2008年）
『箱の中の女』（2008年）
『コウカシタ』（2009年）
『わたしたちの赤ずきん』（2009年）
『組曲虐殺』（2009年、2012年）
『アオイロ劇場』（2009年）
『から騒ぎ』（2010年）
『東京裁判三部作』（2010年）
「時計じかけのオレンジ」（2011年）
「F/Tmob」（2012年）
「はじめまして」（2012年）
「リレーコレオグラフ-ファッションと身体-」（2012年）
『ヴォイツェク』（2013年）
『オセロ』（2013年）
『あわれ彼女は娼婦』（2013年）
「オーケストラで踊ろう！『新世界』」（2013年）
『灰かぶりのシンデレラ』（2014年）
『テンペスト』（2014年）
『パン屋文六の思案』（2014年）
『もっと泣いてよフラッパー』（2014年）
『逆鱗』（2016年）
『花道ジャンクション』（2015年）
『アンデルセン童話集』（2015年）
『星の王子さま』（2015年）
『バウンス』（2025年）

外部リンク

イデビアン・クルー公式サイト
井手茂太 (@ideshigehiro) - X（旧Twitter）
ゲキヤク インタビュー

井手茂太は、その独創的なダンス表現と幅広い活動を通して、日本のコンテンポラリーダンス界を牽引する存在として、今後も更なる活躍が期待されています。

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