仕事猫

仕事猫（しごとねこ）

仕事猫は、イラストレーターのくまみねが創作したキャラクターで、猫をモチーフにしたものである。2018年頃からインターネットミーム「現場猫（げんばねこ）」の影響を受けて、逆輸入形で人気を集めた。このキャラクターは、工事用ヘルメットを被り、指差しながら言葉を発する姿が特徴的で、特に「ヨシ！」という掛け声が象徴的だ。

背景

そのルーツをたどると、2016年8月に遡る。くまみねが「夜中科学電話相談」という言葉と共に電話をかける猫のイラストをTwitterに投稿したことが始まりで、この猫は後に「電話猫（でんわねこ）」と呼ばれるようになる。この「電話猫」とは、電話を持った猫の姿を表しており、その可愛さから一部のユーザーによって注目を集め、コラージュが作成され始めた。

その後、「電話猫」の顔に工事用ヘルメットなどのイラストを組み合わせたものが、ふたば☆ちゃんねるで作られ、このコラージュ作品が「現場猫」として知られるようになった。現場猫は、2018年初頭からpixivなどで人気を得て、同年8月にはTwitterでも多くのコラージュが投稿され、爆発的な人気を誇った。この熱潮に応じて、くまみねは「仕事猫」に再加工し、様々なグッズを展開した。

コラボレーション

仕事猫のイラストは、数多くのコラボレーションに使われている。2019年には中央[[労働災害防止協会]]が、仕事猫を題材にした書籍『日本で働く方のためのイラストで学ぶ！安全衛生漢字ドリル』（ISBN 978-4-8059-1891-3）を発行し、イラストが安全教育のツールとして役立てられた。また、2020年には、コラボレーションポスター『猫のフリ見て・ご安全に』や『仕事猫と学ぼう 不安全行動と労働災害』（ISBN 978-4-8059-1952-1）が作成され、業界での認知度向上に努めている。

2020年には、会津鉄道とのコラボが実施され、仕事猫と芦ノ牧温泉駅の「ぴーち施設長」とのヘッドマークが付けられた車両が運行された。同年11月には、バンダイナムコエンターテインメントのゲームソフト『ネコ・トモ スマイルましまし』において、仕事猫のTシャツを着用した猫をゲーム内に登場させることが可能になり、さらに同年12月には新宿区が新型コロナウィルス感染症対策の一環で、仕事猫をマスク着用のキャラクターとして使用した動画素材をSNSに配信し、広く呼びかけを行った。

さらに、農林水産省が2022年3月から、全国農作業安全確認運動において仕事猫をモデルとしたポスターやステッカーを発行するなど、幅広い分野での活躍を見せている。

まとめ

仕事猫は、イラストを通じた労働安全の啓蒙活動や多様なコラボレーションを通じて、その存在感を増している。可愛らしいキャラクターでありながら、社会的なメッセージをも持つ仕事猫は、今後も多くの人々に愛され続けるだろう。

もう一度検索