仲間割れ

トムとジェリー『仲間割れ』：プロの介入で騒動はさらに拡大！

1946年6月29日に公開された『仲間割れ』(Trap Happy)は、人気アニメーション『トムとジェリー』シリーズの一作品です。いつものようにジェリーを追いかけるトムですが、今回はジェリーの機転の良さの前に全く歯が立たず、散々な目に遭ってしまいます。

窮地に陥ったトムは、電話帳から「ネズミ退治ならAJAX」という広告を見つけ、プロのネズミ駆除業者であるブッチを呼び寄せます。

登場したブッチは、自作の偽チーズを使ってジェリーをおびき寄せようとします。ナットにペイントを施し、チーズの香りを付けて作ったそれは、本物と見紛うほどの出来栄えでした。ジェリーはまんまと偽チーズに引っかかり、それを食べます。

ブッチの計画では、磁石でジェリーを捕獲し、手斧で仕留めるはずでしたが、誤ってトムの尻尾を切り落としてしまうというハプニングが発生。

ここから、トムとブッチ、そしてジェリーの三者による大騒動が展開します。ジェリーの巣穴に手を突っ込んでネズミを捕まえようとするトムとブッチは、互いに邪魔をしあい、もみ合いになります。その最中、トムはブッチを巣穴から無理やり引きずり出し、瓦礫の下敷きにしてしまいます。ジェリーはまだ捕まっていないと勘違いしているトムは、ブッチをジェリーと間違えて殴り続け、ブッチを激怒させます。

遂に堪忍袋の緒が切れたブッチは、「ネズミ駆除」から「ネコ駆除」に転身し、トムを鉄砲で撃ち始めます。

一方、ジェリーはというと、トムとブッチの騒動を窓越しに冷ややかに見守るという余裕ぶりです。

この作品では、トムとジェリーの定番の追いかけっこに加え、プロの業者であるブッチという新たなキャラクターが登場することで、物語に更なる面白さが加わっています。ブッチの奇想天外なネズミ駆除方法、そしてトムとブッチの予想だにしない衝突は、見ている者を飽きさせません。

トムはジェリーを捕まえようとしますが、逆にブッチに尻尾を切られたり、ブッチを誤って攻撃したりと、いつも以上にドジな姿を見せています。一方、ジェリーはいつものように知略と機敏さでトムとブッチを翻弄し、最後はトムがブッチに追いかけられる姿を見て満足げに笑みを浮かべるのです。

『仲間割れ』は、トムとジェリー、そしてブッチという三者による、予測不能で笑えるドタバタ劇が繰り広げられる、傑作と言えるでしょう。プロの業者を巻き込んだ騒動は、シリーズの中でも特に記憶に残る一編となっています。

主な登場人物

トム: ジェリーを捕まえようとしますが、失敗ばかり。ブッチを雇いますが、事態は悪化の一途を辿ります。
ジェリー: いつものように知略と機敏さでトムとブッチを出し抜き、最後に勝利を収めます。
ブッチ: プロのネズミ駆除業者。様々な道具を使ってジェリーを捕まえようとしますが、失敗ばかり。最後はトムを撃って追いかけるという展開になります。

関連作品

『1+1は敵の数』(1966年): ジェリーがトムと別の猫を喧嘩させるという、本作と共通する要素があります。
* 『トムとジェリー テイルズ 夢の豪邸づくり』(2007年): トムとジェリーが宝くじで高額当選し、豪邸を建てる話。トムの我儘で失敗するという、本作とは異なるタイプの騒動を描いています。

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