信貴山口駅

信貴山口駅について

信貴山口駅（しぎさんぐちえき）は、大阪府八尾市の黒谷六丁目に位置する近畿日本鉄道（近鉄）の駅です。この駅は信貴線と西信貴鋼索線（いわゆるケーブルカー）の接続点であり、それぞれの路線には駅番号が割り当てられています。信貴線はJ14、西信貴鋼索線はZ14という番号が付けられており、利用者に分かりやすくなっています。

駅の歴史

この駅の歴史は1928年に始まります。当初、大阪電気軌道（大軌）が信貴線の一部としてこの駅を開業しました。1930年、当駅は山本駅（現在の河内山本）から当駅までの区間と、信貴山電鉄鋼索線から高安山間の区間が開通した際に共に開業されました。その後、駅名が何度か変更されるなどの経緯を迎えました。例えば、1948年に東高安駅に改称されましたが、1957年に再び信貴山口駅に戻されました。

駅の運営は1944年から数回にわたる統合や合併を経て、最終的には近畿日本鉄道に組み込まれました。現在では、管理は近鉄八尾駅が行っており、有人駅として機能しています。

駅の構造

信貴山口駅は地平駅で、駅舎の周辺に北向きに信貴線ホームが、東向きには西信貴鋼索線のホームがあります。特徴的なのは、改札が1箇所だけで、信貴線と鋼索線の乗り換えが改札を出ることなく可能である点です。自動改札機や自動精算機も設置され、PiTaPa・ICOCAといったICカードにも対応しています。

信貴線ホームは2面1線で、普段は西側のホームが使用されています。多客時には東側も使用されることがあり、2線時代の名残が見受けられます。一方で、西信貴鋼索線のホームも2面1線ですが、南側のホームは通常使われていません。

利用状況

2024年11月12日のデータによれば、この駅の1日あたりの乗降人員は1,216人でした。近年の利用者数は一定の推移を見せていますが、主に週末や祝日には登山客や観光客で賑わいます。特にケーブルカーへの乗り換えのために訪れる人が多く見受けられます。

周辺環境

駅の周囲は閑静な住宅街が広がっていますが、日曜や祝日には訪れる客が多く活気を帯びることがあります。特に、近くには教興寺や天照大神高座神社、岩戸神社といった神社仏閣が存在し、参拝客が多いのも特徴です。さらに、大阪府道177号が通っており、旧駅名の東高安を現在でも名乗っています。

一つ注意が必要なのは、信貴山口駅と生駒線の信貴山下駅が混同されることです。これらの駅名が似ているため、利用者が誤って信貴山駅と呼ぶことがある点は歴史的にも問題がありました。信貴山駅自体は1983年に廃止されており、現在は路線図上には存在しません。

結論

信貴山口駅は豊かな歴史を有し、地域に密着した駅でもあります。住宅街との距離感が近く、観光地へのアクセスも良い位置にあります。これにより、多くの利用者にとって重要な拠点の役割を果たしています。

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