八田秀雄

八田秀雄（はった ひでお）

1959年7月16日生まれの日本の体育学者、運動生理学者です。

経歴

東京都出身で、東京都立小山台高等学校を経て東京大学教育学部、さらに東京大学大学院教育学研究科を修了しました。高校時代はバレーボール部の選手として関東大会にも出場経験があります。

1988年に東京大学教養学部の助手に就任し、学究生活をスタート。1996年には東京大学大学院総合文化研究科の助教授（准教授）に、2016年には同研究科の教授に昇進しました。1995年から1996年には、カナダのウォータールー大学に留学しています。

研究分野

専門は運動生理学で、特に人体の乳酸代謝を主要な研究テーマとしています。長年の研究により、「乳酸は疲労物質ではなく、エネルギー源である」という独自の理論を提唱していることで知られています。

2025年春には東京大学を定年退官する予定です。

人物と逸話

高校時代はバレーボール選手でしたが、大学進学後に陸上競技に転向し、ハードルと十種競技の選手としても活躍しました。東京大学入学当初は体育分野の教員になることを考えていませんでしたが、運動生理学の研究対象としたことで、この道に進んだと語っています。

日本中央競馬会（JRA）競走馬研究所との共同研究を通じて、サラブレッドの乳酸代謝研究を行ったことをきっかけに、競馬への興味を深めました。

東京大学陸上競技部ではコーチ、監督、部長を歴任。1984年の第60回東京箱根間往復大学駅伝競走では、大学院生ながらコーチとして伴走車に乗り、箱根路を走破しました。また、第101回東京箱根間往復大学駅伝競走では、関東学生陸上競技連盟選抜チーム（関東学生連合）のメンバーとして出場した東京大学の古川大晃選手に、自ら給水係を務め、話題を呼びました。

政治家であり国民民主党代表の玉木雄一郎衆議院議員は、東京大学在学中に陸上競技部の十種競技選手として八田氏の指導を受けていたことを公表しています。

主な著書

『健康・運動科学の理論と実践』（2009年、市村出版）
『乳酸と運動生理・生化学』（2009年、市村出版）
『乳酸を使いこなすランニング』（2011年、大修館書店）
『乳酸サイエンス : エネルギー代謝と運動生理学』（2017年、市村出版）

外部リンク

* 八田研究室（Hatta Lab） 東京大学八田研究室

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