内田春菊

内田 春菊

内田春菊（うちだ しゅんぎく）は、1959年8月7日生まれで、日本の漫画家、小説家、エッセイスト、女優として活動しています。彼女はノックアウトに所属し、また落語立川流の一員としても知られ、高座名「立川於春の方」を持ちます。

来歴

春菊は長崎県長崎市に生まれ、長女として妹がいます。彼女の母親はホステスで、養父とは不倫関係にありました。小学生の時には漫画家になることを夢見ていましたが、実母と養父からは禁止され、こっそりと豆本漫画を描いていました。母親は自己中心的で、自分の利益を最優先して考える人でした。また、春菊の学業成績に嫉妬していました。

中学時代には悲劇が起こり、養父からの日常的な性的虐待を受け、母は世間体を優先して黙認しました。15歳で家出し、長崎南高等学校から退学となり、様々な仕事をしながら自立しました。その後、慶應義塾大学通信教育課程に入学しましたが、すぐに退学しました。

数々の仕事を経て、1979年に初婚を果たしましたが、すぐに離婚しました。1983年にはラテンバンド「アベックス」を結成し、ボーカルとして活動を始めました。

漫画家デビュー

春菊は、ペンネームを名付けた秋山道男の協力で、1984年に双葉社の『小説推理』に『シーラカンスぶれいん』を掲載し漫画家デビューを果たしました。性的なテーマを率直に描いた作品で、岡崎京子や桜沢エリカと共に「女の子エッチ漫画家」として一躍人気となりました。また、彼女のエッセイや漫画エッセイは、一般の価値観に対する異議を唱えるスタンスが注目され、中でも『月刊漫画ガロ』での作品は評価されています。中でも、1986年から1987年に連載された『南くんの恋人』はテレビドラマ化されるなど、彼女の作品の影響力は大きいです。

母親との絶縁

1986年、母親と妹の依存から逃れるため、春菊は「母にされたことを世間に出さなければ、死んでも死にきれない」と危機感を抱き、小説『ファザーファッカー』の執筆を始めました。彼女は母親と絶縁し、1992年には初めての子供を出産します。1994年には自身の小説『ファザーファッカー』がベストセラーとなり、直木賞の候補作にもなりました。その後も著作を通じて多くの賞を受賞し、彼女の作品は高い評価を得ました。

1995年、彼女は再婚し、2人目の夫との間に子供を授かります。また、2000年には俳優の貴山侑哉と結婚し、4人の子供を持つ母親としての顔も持ちます。彼女は2012年には事実婚を解消したものの、子育てと自身の創作活動は続けています。2017年には健康問題を抱え、人工肛門を造設するなどの困難を経験しました。

パーソナリティと家族

内田春菊は、女友達よりも男友達が多く、男女の友情について独自の考えを持っています。彼女の子供たちはそれぞれ独自の個性を持ち、長男から次男まで名前には「未知の可能性」という願いが込められています。彼女は、作家としての姿勢だけでなく、母親としての一面も大切にしていることが伺えます。彼女の作品や活動は、彼女自身の体験や価値観を色濃く反映しています。

内田春菊は、いまだに創作活動を続けており、その多彩な才能で日本の文化シーンに影響を与えています。

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