凪良ゆう

凪良ゆう：繊細な筆致で紡がれる物語の数々

凪良ゆう氏は、1973年1月25日、滋賀県大津市に生まれ、現在京都府京都市在住の小説家です。2007年、『花嫁はマリッジブルー』で作家デビューを果たし、その後精力的にボーイズラブ（BL）小説を発表してきました。

BLジャンルでの活躍を経て、2017年4月、文芸書『神様のビオトープ』を刊行。しかし、当初は売れ行きに苦戦したといいます。しかし、2年後、紀伊國屋書店梅田本店でのフェアをきっかけに、口コミで人気が拡大し、現在では累計10万部を超えるベストセラーとなりました。この経験は、凪良氏の作家人生において大きな転機となったと言えるでしょう。

2019年、東京創元社より発表した『流浪の月』は、凪良氏の作家としての地位を確固たるものにしました。この作品は、2020年に第17回本屋大賞を受賞。しかし、受賞直後に発生した新型コロナウイルス感染拡大の影響で、授賞式は中止、多くの書店が臨時休業に追い込まれるという事態に。それでも、『流浪の月』は多くの読者の心を掴み、2022年には映画化もされました。

その後も、凪良氏は精力的に作品を発表し続け、2022年に発表した『わたしの美しい庭』で山田風太郎賞候補にノミネート。さらに、『滅びの前のシャングリラ』で2年連続の本屋大賞ノミネートを果たすなど、その才能はますます開花していきます。

そして、2022年8月14日に刊行された『汝、星のごとく』は、凪良氏のキャリアにおける最大の成功作と言えるでしょう。この作品は、2023年に第20回本屋大賞と第10回高校生直木賞のW受賞を果たし、発行部数は40万部を突破しました。3年以上に渡る綿密な準備期間を経て完成した『汝、星のごとく』は、発売後、凪良氏が全国の書店を巡回するほど大きな反響を呼びました。

2024年には、『汝、星のごとく』の続編となる『星を編む』を発表。こちらも本屋大賞にノミネートされ、シリーズ累計70万部を超える大ヒットとなっています。

凪良ゆう氏の作品は、BLから文芸作品へとジャンルを超越する幅広い魅力に溢れています。繊細な心理描写、登場人物たちの心の機微を丁寧に描き出す筆致、そして読者の心を揺さぶる物語の数々は、多くの読者の共感を呼び、支持を得ています。

受賞歴、候補歴、および作品リスト

受賞・候補歴

2019年：『流浪の月』で第17回キノベス！第7位
2020年：『流浪の月』で第41回吉川英治文学新人賞候補、第17回本屋大賞受賞。 『わたしの美しい庭』で第11回山田風太郎賞候補
2021年：『滅びの前のシャングリラ』キノベス！2021 第1位、第18回本屋大賞ノミネート
2022年：『汝、星のごとく』で第168回直木三十五賞候補、2022王様のブランチBOOK大賞受賞
2023年：『汝、星のごとく』で第20回本屋大賞受賞、第10回高校生直木賞受賞、キノベス！第一位、第44回吉川英治文学新人賞候補
2024年：『星を編む』で第21回本屋大賞ノミネート

主な作品

凪良ゆう氏の作品は、BL小説から文芸小説まで多岐に渡り、恋愛小説、ミステリ、ファンタジーなど様々なジャンルに挑んでいます。代表作である『流浪の月』、『汝、星のごとく』以外にも多くの作品があり、それぞれが独自のテーマと魅力を持っています。これらの作品を通して、凪良ゆう氏の幅広い才能と、人間の内面を深く掘り下げる筆力を感じることができます。

メディア出演

凪良ゆう氏は、テレビやYouTube番組などにも出演し、作品について語ったり、自身の作家活動について発信したりしています。これらを通じて、より多くの人に作品の魅力が伝わることを期待しています。

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