勝浦大漁まつり

勝浦大漁まつりとは

勝浦大漁まつり（かつうらたいりょうまつり）は、千葉県勝浦市で毎年秋に行われる祭礼です。正式名称は「勝浦市秋季合同祭」ですが、「勝浦大漁まつり」の名称で広く知られています。9月第3月曜日（敬老の日）を最終日とする4日間、勝浦地区の各地区で神輿の渡御や様々な行事が行われ、多くの人々で賑わいます。

歴史

祭りの起源は江戸時代後期頃とされ、当初は各地区で個別に祭礼が行われていました。1979年に日程が統一され、「勝浦市秋季合同祭」として合同開催されるようになりました。2007年からは、敬老の日を最終日とする4日間の日程に変更されています。

神輿

各地区はそれぞれ3基程度の神輿を保有しており、大きい順に「大神輿」「中神輿」「小神輿」と呼ばれます。御魂は一般的に大神輿に入れられ、中神輿と小神輿は各地区が所有しています。

祭りの運営

各地区の祭典委員会や神社役員会が祭礼を運営し、当番区が全体の取りまとめを行います。ただし、勝浦市秋季合同祭典委員会は、2日目に行われる合同祭典式典の運営のみを担当し、その他の運営は各地区で行います。

日程

1日目（金曜日）

各地区（墨名区、新官区、沢倉区、川津区、串浜区、松部区）が、それぞれの地区内で神輿の渡御を行います。

2日目（土曜日）

午後に合同祭典式典が行われます。浜勝浦区は午前中に村廻りを行います。式典では、各地区の神輿が順次入場し、その後、神輿と唄の披露が行われます。

胎内くぐり：串浜区では、神輿の下を3回くぐることで、家内安全などを祈願する「胎内くぐり」が行われます。
総担ぎ：墨名区では、全ての神輿を繋げて「さし」を行う「総担ぎ」が行われます。


式典後、神輿は各地区に戻り、夜に「御帳入り」と呼ばれる宮入が行われます。浜勝浦区では、御霊を遠見岬神社まで担ぎ上げる「でんみょり」という行事が行われます。

3日目（日曜日）

勝浦区下本町、中本町、上本町、出水区の山車・屋台が中心となり、勝浦商店街でお囃子の演奏や出し物が行われます。

4日目（月曜日）

浜勝浦区で船渡しが行われます。神輿を乗せた船が勝浦港を3周し、海上安全と豊漁を祈願します。その後、遠見岬神社へ神輿が奉還されます。

神輿の担ぎ方

神輿は担ぎ棒に肩を入れて担ぎます。交差点や会場では、「揉み」と「さし」という動作が行われます。「揉み」は神輿を担いだまま飛び跳ねる動作で、「さし」は神輿を持ち上げる動作です。

掛け声は「ワッショイ」ではなく、「ホラ、ダイリョウ」と、大漁を願う言葉が用いられます。

唄

神輿を担ぐ際には、掛け声の他に「唄」が歌われます。唄の種類は、甚句と木遣りがあり、各地区で歌詞や節が若干異なりますが、松部区と浜勝浦区では昔からの正しい節回し（正調）で歌われます。

市制50周年記念祭典

2008年には、勝浦市市制施行50周年を記念して、浜勝浦区の古い大神輿が復活し、鵜原区も祭りに参加しました。

各地区

勝浦区：下本町、中本町、上本町、出水
浜勝浦区
墨名区
新官区
沢倉区
川津区
串浜区
松部区

まとめ

勝浦大漁まつりは、地域の人々の熱意と伝統が息づく、見どころ満載の祭りです。神輿の勇壮な姿や、伝統的な行事を通して、勝浦の文化と活気を感じることができるでしょう。

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