勾金駅

勾金駅（まがりかねえき）

勾金駅は福岡県田川郡香春町大字中津原に位置する平成筑豊鉄道田川線の駅で、駅番号はHC17です。この駅の近くには福岡県立田川高等学校があり、同校がネーミングライツを取得したことにより、2009年4月1日からは「田川高校前 勾金駅」という愛称が使われています。

歴史

勾金駅は1885年8月15日に豊州鉄道の香春駅（初代）として開業し、客貨両用のサービスを開始しました。その後、1899年には当駅から夏吉間の支線が開通し、1901年には九州鉄道に合併されました。しかし、1905年にはこの区間の旅客サービスが終了しました。1907年には国有化され、以降、帝国鉄道庁（現在のJR）に属することになりました。

1943年5月1日、駅名は勾金駅に変更され、1971年10月20日からは業務委託駅として運営されています。1973年4月1日には夏吉駅までの貨物支線が廃止され、1980年には貨物の取り扱いが専用線に限られるようになりました。1984年には荷物の取り扱いも廃止され無人駅となりました。

1987年の国鉄分割民営化を経て、JR九州とJR貨物に継承されましたが、1989年には平成筑豊鉄道に転換され、今日の形となっています。2009年には駅名に田川高校前という冠名がつけられました。

駅構造

この駅は地上の無人駅で、相対式ホームが2面2線設置されています。現在の駅舎にはかつてラーメン店が入っていましたが、現在は美容院「g」が営業しています。上り線と下り線は構内踏切でつながっており、車椅子は上りホームへはアクセスができますが、下りホームには段差があるため利用が難しいです。

のりば

案内上ののりば番号は特に割り当てられていませんが、列車の運行は行われています。

日本セメント専用線

当駅では開業当初から平成筑豊鉄道転換前の1989年まで貨物営業が行われていました。また、1976年から1989年にかけて日本セメント（現在の太平洋セメント）の専用線が当駅に接続していました。この工場は香春駅近くに位置し、1935年に操業を開始しましたが、1976年には新たに当駅までの専用線が敷設され、セメント輸送が始まりました。

専用線は総延長3.0kmで、そのうちの2.3kmは旧・夏吉駅を結ぶ田川線の貨物支線を再利用したものでした。この専用線は1999年まで運行され、資材輸送にはDE10形ディーゼル機関車が利用されていました。

駅周辺

勾金駅周辺は静かな地域ですが、かつては国鉄上伊田駅との間での乗り換え客も多く見られました。隣接する柿下温泉口駅や上伊田駅と共に、地域交通の重要な一部を担っている場所です。

隣の駅

平成筑豊鉄道田川線には、柿下温泉口駅（HC18）と上伊田駅（HC16）があり、勾金駅はその中間に位置します。

勾金駅はその歴史の深さと地域とのつながりを持つ、魅力的な鉄道駅です。

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