北海道神宮

北海道神宮の概要

北海道神宮は、北海道札幌市中央区にある神社です。円山公園に隣接し、1964年までは札幌神社と呼ばれていました。旧官幣大社として、現在も神社本庁の別表神社として特別な地位を有しており、全国一ノ宮会からは蝦夷国新一の宮として認定されています。

歴史的背景と祭神の構成

北海道開拓当初、樺太や千島への進出を進めたロシア帝国に対抗して、北海道神宮はその存在意義が生まれました。大鳥居は北東を向いており、この地域を守る象徴ともなっています。また、末社には開拓の功労者たちが祀られている開拓神社も存在します。

北海道神宮では、以下の祭神が祀られています：

• - 大国魂神（おおくにたまのかみ）
• - 大那牟遅神（おおなむちのかみ、大国主命の別名）
• - 少彦名神（すくなひこなのかみ）
• - 明治天皇（めいじてんのう）

江戸時代から北海道に大社を建てる構想がありましたが、実現には至っていませんでした。ただし、開拓三神を祭ることになった際は、明治天皇からの勅命もあったため、その後の社殿にその名残を残しています。

札幌神社の設立と移転の経緯

札幌神社は1871年に設立され、国幣小社に列せられました。その後、1872年に官幣小社となり、多くの神事や地域イベントの中心的な存在となってきました。

社殿の移転は1891年に円山に行われ、当初は道路整備が不十分であるため参拝者には不便な場所となりました。しかし、この場所が選ばれたのは広い自然に囲まれているというロケーションが評価されたためでもあります。実際、落成した新社殿は1871年に鎌倉宮を模して建てられました。

現代の北海道神宮

1964年に明治天皇を増祀した際、社名が北海道神宮へと改められました。その後も、多くの信者が集い、年中行事や祭りなど地域に密着した活動を続けています。

祭事・年中行事

1. 例大祭（6月15日）：この祭りは北海道神宮の最大の行事であり、札幌祭りとも呼ばれる時季の風物詩です。
2. お田植祭（5月上旬）：農作物の豊作を願う祭りとして行われ、地域住民が参加します。
3. 歳元祭（1月1日）：新年を祝うための祭りとして、古くから伝わる行事です。

このように、北海道神宮は地域の人々に支えられ、多くの歴史と文化を持つ場所として、今なおその存在意義を続けています。信仰の場であると同時に、地域の歴史を知るうえでも重要な役割を果たしています。北海道を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってその深い歴史に触れてみてください。

もう一度検索