北海道遺産

北海道遺産について

北海道遺産（ほっかいどういさん）は、北海道の独自の自然、文化、そして産業から成る、次世代に引き継ぎたい財産の集まりです。これらは、北海道遺産構想推進協議会が選定し、2022年の選定時点では74件が正式に認定されています。北海道遺産を活用して地域活性化を促進する「北海道遺産構想」は、この協議会によって進められる民間主体の取り組みです。

目的

北海道遺産の主な目的は、北海道独自の価値を再発見し、観光誘致などに繋げることで更なる価値向上を図り、持続可能な未来へとつなげることです。これによって、地域コミュニティの活性化や観光業の振興が期待されています。

歴史

この構想の始まりは、1997年4月に堀達也北海道知事の提唱による「北の世界遺産構想」に遡ります。同年には「北の世界遺産推進方策検討プロジェクトチーム」が設立され、1999年の報告書を基に北海道遺産構想の枠組みが形成されました。その後、2000年から2001年にかけて候補の公募が行われ、2001年10月22日に第1回選定分の25件が決定しました。

第2回選定は2004年に行われ、27件が追加されました。その後も2018年と2022年にそれぞれ選定が続き、合計で74件が北海道の重要な文化資源として認定されています。

選定された北海道遺産の一部

第1回選定分（2001年）

• - 稚内港北防波堤ドーム
• - 増毛の歴史的建造群
• - 京極のふきだし湧水
• - 函館山と砲台跡

第2回選定分（2004年）

• - 宗谷丘陵の周氷河地形
• - 北海幹線用水路
• - ニッカウヰスキー余市蒸溜所

第3回選定分（2018年）

• - 小樽の鉄道遺産
• - 旭川家具
• - 利尻島の漁業遺産群

第4回選定分（2022年）

• - しもかわの循環型森林文化
• - 北海道米のルーツ「赤毛米」

北海道遺産物語

また、北海道遺産をテーマにしたテレビ番組「北海道遺産物語」は、北海道テレビ放送（HTB）によって放送され、2002年から2009年まで放送されました。この番組では、毎週1つの北海道遺産を紹介し、視聴者にその魅力を伝えてきました。

まとめ

北海道遺産は、単なる観光名所や文化財の集まりではなく、北海道の地域に根ざした歴史や文化を次世代に伝えるための重要な取り組みです。これにより、地域の活性化が促進され、北海道ならではの価値がさらに高まることが期待されています。

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