北芝電機

北芝電機株式会社：日本の重電業界を支える老舗企業

北芝電機株式会社は、福島県福島市に本社を置く、東芝グループに属する重電機器メーカーです。1944年、東京芝浦電気株式会社（現・東芝）松川工場として操業を開始し、1950年に独立、北芝電機株式会社として設立されました。以来、長年にわたり電力インフラ、産業設備、そして近年では再生可能エネルギー分野において、高品質な製品と技術を提供し続けています。

充実の製品ラインナップと技術力

北芝電機は、電力用変圧器、炉用変圧器、植物油入変圧器など、多様な電力機器を製造しています。特に大容量変圧器の製造においては高い技術力を有しており、大型変圧器の輸送には、鉄道による特殊輸送が行われることもあります。

その他、リアクトル、受配電盤、サイリスタ式自動電圧調整装置（TVR）、デジタル制御盤、水車発電機、ブラシレス交流励磁機など、幅広い製品を手がけています。近年は、再生可能エネルギー発電システム（太陽光、風力、水力）にも注力しており、環境問題への取り組みにも積極的です。

さらに、受変電システム、移動用変電設備、各種冷却システム、プレス加工品、金型製品、誘導溶解炉、加熱機など、多岐にわたる製品群を取り揃え、顧客の多様なニーズに応えています。

発展の歴史と今後の展望

設立以来、北芝電機は数々の技術革新を遂げてきました。1951年の交流発電機製作開始、1955年の自動車用小型モータ製作開始、1962年の大容量変圧器製作開始など、常に時代のニーズに対応した製品開発を行ってきました。また、海外進出にも積極的に取り組み、2004年には中国で自動車用小型モータの生産を開始。2009年には東芝と共同で中国に配電用変圧器製造販売会社を設立するなど、グローバルな展開を進めています。

近年では、環境調和型製品の開発にも力を入れており、2009年に環境調和製品であるナタネ油入変圧器の販売を開始、2016年には新型環境調和型変圧器「ULTrans」を発売しました。さらに、再生可能エネルギー向け中間変圧器ユニットや鋳造工場向け省エネ操業管理システムなど、持続可能な社会の実現に貢献する製品も提供しています。

2020年には、建設工事における行政処分を受けましたが、これを教訓に企業としてのコンプライアンスの強化を図っています。2022年には子会社2社を吸収合併し、企業体制の更なる強化を図っています。

広範な事業拠点

北芝電機は、福島県に本社と二本松分工場を置くほか、東京、仙台に支社、そして北海道、福島、関西、名古屋、九州に営業所を展開し、全国規模の事業ネットワークを構築しています。この広範な事業拠点により、顧客への迅速かつ的確な対応を可能にしています。

グループ企業との連携

東芝グループの一員として、東芝エネルギーシステムズ株式会社、東芝インフラシステムズ株式会社など、グループ企業との連携を強化し、シナジー効果を発揮することで、更なる事業拡大を目指しています。

北芝電機株式会社は、創業以来培ってきた技術力と豊富な経験を活かし、これからも日本の重電業界を支えるリーディングカンパニーとして、持続可能な社会の実現に貢献していくことでしょう。

もう一度検索