口と足で描く芸術家協会

口と足で描く芸術家協会について

口と足で描く芸術家協会は、手を使うことができない人々を支援する世界的な団体であり、1956年に設立されました。この協会は、病気や事故によって手が使えず、寝たきりまたは車椅子生活を送る身体障害者を対象にしています。彼らは口または足を使ってアートを創作し、その作品を販売しています。

組織の目的と意義

この協会の主要な目的の一つは、芸術を通じて障害者が社会に貢献できる機会を提供することです。作品の販売から得た収益は、障害者自身に直接管理され、以下のような目的で活用されます：

• - 障害者の長期的な生活費の支援
• - 障害を持つ青少年に対する奨学金の提供
• - 原画の展覧会や広報活動に必要な費用
• - 特に重い障害を持つ方への特別な援助

このように、協会はメンバーの経済的および社会的な自立を支援し、芸術を通して新たな自己表現の場を与えています。

組織構成と運営

口と足で描く芸術家協会は、理事会、代表者会議、総会、審査委員会、経営委員会、監査機関などの様々な組織から構成されています。協会の運営を行う会長は、これまでに数人のリーダーが務めており、創設者のA.E.シュテッグマンを始め、スイス出身のM.トバエ（1985年〜2001年）、イタリア出身のE.ボナミニ（2002年〜2012年）、現職のフランス出身のS.モーデーがその例です。

会員の活動と日本での展開

協会には約800人の活動中の芸術家が世界中におり、日本では21人がその活動を行っています。その中には、正式な会員として認められている水村喜一郎、木村浩子、森田真千子、南栄一の4人がいます（2018年現在）。

日本の協会は1961年に活動を開始し、当初名は「世界身体障害芸術家協会」と名付けられました。この名称は、日本初の会員である大石順教によって提案されました。日本における活動は、様々な展覧会やイベントを通じて、障害者のアートを広め、理解を深めることを目的としています。

最後に

この協会が目指すのは、障害者が自らの表現力を高め、社会にその存在を示すことです。口や足を使った絵画を通じて、彼らは単にアーティストとしてだけでなく、勇気と希望の象徴でもあります。協会の活動を通じて、社会全体の意識が変わり、障害者がより良く生きるための環境が整えられることを期待しています。

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