吉開菜央

吉開 菜央について

吉開菜央（よしがい なお、1987年生まれ）は日本の映像作家、振付師、ダンサーとして活躍しています。彼女は山口県光市に生まれ、日本女子体育大学でダンスを学んだ後、東京藝術大学大学院の映像研究科でさらに専門的な教育を受けました。彼女の作品は、生き物の身体的感覚や現象に着目し、それを「見て、聴く」体験として映像に編集することに特徴があります。現在は東京造形大学で非常勤講師を務めており、次世代のクリエイターを育成する役割も担っています。

来歴

2013年には、自身の映像作品「みづくろい」を監督し、山口情報芸術センターが主催する映像コンペティションで優秀賞を受賞。その年の他の受賞歴には短編映画「自転車乗りの少女」が、第8回那須国際短編映画祭でじゃらん賞を獲得しました。

2014年、秋吉台国際芸術村にてアーティスト・イン・レジデンスプログラムに選ばれ、ダンス・ビデオ「I want to go out」を制作し、山口宇部空港で上映されました。この年はまた、映画「ほったまるびより」でも監督を務め、いくつかの映画祭で上映されました。

その後も吉開は数多くの短編映画を監督し、さまざまな受賞歴に恵まれることになります。2015年には「ほったまるびより」が青森での「INCIDENTS 2015」をはじめ、各地で上映され、文化庁メディア芸術祭ではエンターテイメント部門新人賞を受賞。この作品は「清々しいエロティシズムとフェティシズムが融合した作品」として高く評価されました。

映像作品と受賞歴

2016年以降も彼女は精力的に活動を続け、さまざまな映像作品やプロジェクトに関与。特に「みずのきれいな湖でおどる」というプロジェクトがクラウドファンディングを通じて資金を集めたことも記憶に新しいです。また、個展やパフォーマンスイベントをいくつも開き、映像作家としての地位を確立していきました。

2018年には「風にのるはなし」がアラスカの映画祭で「MôTif Award 2018 for Best Experimental Film」を受賞し、国際的な評価を受けることになります。2019年に発表された「Grand Bouquet」はカンヌ国際映画祭の短編部門に招待された他、複数の国際映画祭で特集上映されました。

2020年にはフランスでの映画祭で受賞し、さらなる国際的展開が期待される中、長編映画「Shari」の制作にも取り組みました。

現在の活動

現在も吉開は映像作家として多忙な日々を過ごしており、新たなプロジェクトや作品発表に向けて準備しています。加えて、彼女の作品は多くの映画祭や展示会で紹介され、国内外の観客から注目されています。

吉開菜央はただの映像作家ではなく、彼女自身の視覚と身体を通じて新たな物語を創造するアーティストであり、今後のさらなる活躍が期待される存在です。

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