嘘松

嘘松（うそまつ）

「嘘松」とは、主にTwitterなどのソーシャルメディアで見られる、真偽が不明な誇張された体験談や嘘の話を指す用語です。この言葉は2015年に放送されたアニメ『おそ松さん』の影響を受けて誕生し、特に2016年頃から広く使われるようになりました。この言葉は、作り話のような話を発信するユーザーに対して使われ、次第にその投稿内容自体を指すようになりました。

起源

「嘘松」という用語は、あるTwitterユーザーが2015年11月23日に行った投稿に由来しており、彼のアイコンが『おそ松さん』のキャラクターだったため、この名前が付けられたと言われています。このミームは、特に目を引くような非現実的なエピソードが多く、自分の体験として発信されたものが友人や知人のエピソードとして語られるケースが多いため、確実に嘘だと特定するのが難しいです。実際、アンケート調査では、多くの人々が「嘘松」を目撃した経験があると答えています。

特徴

「嘘松」に代表される体験談は、ドラマチックなセリフやキャラクターが登場するのが特徴です。頻出するテーマには、次のようなものがあります:

• - 高身長のイケメンが登場（特に腐女子系）
• - 特異な趣味を持ったキャラクターが描かれる（オタク系）
• - 不当な扱いを受けた人がカタルシスを得るエピソード（スカッと系）
• - 感動的または笑える家族のエピソード（家族系）

これらのエピソードは、日常生活の身近な場面、例えば、電車内や学校、ファーストフード店などで発生することが多いです。また、話の終わりに唐突なオチが含まれることが一般的です。

分類と傾向

その傾向としては、エピソードの登場人物が明確で分かりやすく設定されていること、長い文章の中で一気に結論まで引っ張るスタイル、さらに心の声でツッコミを入れる要素があることが挙げられます。そして、文末に突然のオチがあることで、話の流れが一変することが特徴的です。

具体例

最近では、田中みな実が「毎朝シャインマスカットを3房食べる」などの発言をした際に、そのカロリー的な非現実性から「嘘松」として扱われました。このような公共の場での発言が「嘘松」とされることも多く、その信憑性が疑問視されることがあります。

分析と影響

「嘘松」を発信する動機として、承認欲求が指摘されています。調査によれば、SNSでの「いいね」を得るために、実際には行っていない経験をふりかざす人もいるとのことです。専門家は、こうした現象に対して、時には不快感を抱くユーザーも存在することを指摘しています。

類似表現

こうした「嘘松」と似た現象として「エアプ」という言葉が存在します。これは、特定の経験を持たない人があたかも経験があるかのように話すことを指します。また、英語圏には「And Then The Whole Bus Clapped」という言葉があり、こちらも嘘松的な投稿を指す表現として使われます。

このように、嘘松はネット文化の中で新たな現象として根付いており、その独特なスタイルやエピソードは、多くのユーザーに親しまれています。

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