国立情報学研究所

国立情報学研究所について

国立情報学研究所（NII）は、東京都千代田区の学術総合センタービルに本拠を置く、情報学やシステム研究に関連する日本の大学共同利用機関です。2000年に設立され、情報・システム研究機構に属しています。調査・研究を推進するための職員や教授陣が多く在籍しており、研究は情報学分野に特化しています。

設立の背景

NIIの設立には日本学術会議が提唱した計算機科学研究の重要性が影響を与えました。1997年には、日本において計算機科学研究の中核となる機関の設置が推奨され、1998年には文部省の学術審議会が大学共同利用機関として情報研究所の設立を提案しました。この動きに基づいて新たな研究所が設立されることとなりました。

研究活動や事業内容

NIIは、情報学の研究所としての機能の他に、学術情報サービスの提供者としての役割も果たしています。具体的には、GeNiiやSINET/SUPER SINETの管理・運営があります。また、総合研究大学院大学における博士課程の学生教育にも関与しています。国内外で発信される文献情報は膨大であり、これを適切にカテゴライズするための標準化が進められています。

情報検索分野の研究

特に情報検索分野における標準化研究が活発で、NTCIRという検索技術の競技会をNIST（アメリカ産業標準技術研究所）と共に企画しています。このプログラムは、自動検索技術の評価を行うもので、様々な課題を対象にした研究開発が進められています。NIIは国立機関として、情報検索の標準化に取り組み、タグ付与方法や自動要約技術の研究も行っています。

目的と共同事業

NIIは、図書館情報学に関連した研究を行っており、各専門学会との協力によって論文の書誌情報データベースを運営しています。学術論文は出版から数ヶ月内に公開され、迅速なアクセスが可能です。また、小規模な学会でも利用できるサーバーサービスを提供していましたが、近年では新規受付が停止されています。

沿革

NIIの前身は、1976年に設立された東京大学情報図書館学研究センターに遡ります。その後、1983年に文献情報センターが設置され、1986年には学術情報センターに改組。1998年に新たな研究機関設立の提案があり、2000年に国立情報学研究所が設立されました。以降、時代に合わせて改組や新たな研究センターが設立され、技術の進展に対応した研究が行われています。

研究拠点とサービス

さらに、日仏間の研究交流を視野に入れた連携や多くの学術的なリソースを提供する事業が進められてきました。NIIは、CiNiiやWebcat Plus、KAKENなど、多様な学術情報サービスを展開し、研究者や学生に必要な情報の提供を行っています。これらのサービスは、情報学の発展と研究活動の促進に大いに寄与しています。

全体として、国立情報学研究所は日本における情報学研究の中心として、多岐にわたる活動を展開しています。

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