土場

土場（どば）とは

土場とは、木材や土木資材などを一時的に集積する場所のことです。この記事では、特に木材が消費者の手に渡るまでの過程で、一時的に集められる場所としての土場について詳しく解説します。

土場の種類

木材の土場は、大きく分けて山土場と中間土場の2種類があります。

山土場

山土場は、山元の伐採現場で丸太を一定の長さにカットした後、作業道や林道を使って運び出された木材を積み重ねて集積する、比較的小規模な集積場です。山中に位置するため、木材の品質に着目した詳細な仕分けは行われません。山土場に集められた木材は、通常、トレーラーによって原木市場や大規模な需要家へと運ばれます。

中間土場

中間土場は、山土場から需要地までの距離が長い場合に、複数の土場からの輸送路の接点に設けられることがあります。比較的広いスペースを確保し、山土場から運ばれてきた木材を集積し、樹種、径級、長さなどに基づいて複雑な仕分けを行います。積み下ろしのコストはかかりますが、詳細な仕分けによって木材に付加価値を与えることができます。また、中間土場は、流通のコーディネーターとして、木材の供給側と需要側の情報交換を促進し、木材流通を円滑に進める役割も担っています。

最終土場

かつては、木材を鉄道で輸送するために、鉄道駅構内などに大規模な土場が設けられ、これらは最終土場と呼ばれていました。しかし、鉄道輸送の衰退に伴い、中間土場と最終土場の区別は曖昧になっています。

貯木場

土場の中でも、施設の整った長期貯木を行う土場は貯木場と呼ばれます。貯木場では、虫害や菌害の防除、品質向上のための乾燥などが行われます。品質を保つために水中に貯木することもあり、大消費地に近い海や河口付近に設置されることが多いです。東京都の木場や新木場は、かつて貯木場があったことに由来する地名です。

まとめ

土場は、木材の安定供給に欠かせない施設です。それぞれの土場が持つ役割を理解することで、木材流通の全体像を把握することができます。

関連項目

* 森林鉄道

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