増田康宏

増田康宏のプロフィール

増田康宏（ますだやすひろ）は1997年11月4日生まれで、東京都昭島市出身の将棋棋士です。彼は森下卓九段の門下生であり、棋士番号は297です。

将棋の道を歩き始める

5歳の時、母から贈られたボードゲームに含まれていた将棋が彼の人生を決定づけるきっかけとなりました。小学校に入る頃には両親を相手にすることができなくなり、羽生善治を育てた「八王子将棋クラブ」に通い始めました。道場の初日に初段に認定され、小学校2年生の際には四段に昇進。

2006年には全国小学生倉敷王将戦低学年の部で準優勝し、翌年は高学年の部で優勝を果たします。彼がプロ棋士を目指そうと考えたのはこの頃でした。2008年には奨励会に入会。彼の同期には佐々木大地がいます。

奨励会での苦難と成長

増田は中学3年生の時に奨励会の三段に昇進。初参加の三段リーグでは良好な成績を収めるも、昇段を逃してしまいます。その後も周囲との人間関係に悩む時期もありましたが、さらなる経験を積み続けました。

第55回三段リーグでは、成績上位の参加者が連敗する中で増田が連勝を重ね、見事に逆転昇段を果たしました。彼は早指しの経験を積み、精神的にも安定を取り戻しました。

プロ入りと成功

2014年10月1日に四段へ昇進し、プロ棋士デビューを果たします。以来、さまざまな棋戦で注目すべき活躍を見せるようになります。特に第47期新人王戦での初優勝は彼のキャリアにおける重要な節目となりました。

2017年5月の竜王戦では藤井聡太との対局が注目を集め、彼は見事に公式戦28連勝の記録を横目に完璧な対局を目指しましたが、結果的には敗北。これにより藤井は新記録を樹立しました。

その後も増田は安定した成績を残し、次々と昇段を果たしていきました。特に順位戦での連勝が印象的で、2024年にはA級昇級を達成し、八段に昇進しました。

棋風と勉強法

増田の棋風はかつては矢倉戦法を得意としながらも、その後は銀冠穴熊や雁木を多用するようになりました。自身の棋風について「矢倉は終わった」と語ったこともありますが、その後でも実戦においては矢倉を使用しています。

独自の勉強法を持ち、詰将棋には一時期否定的でしたが、後にはその効果を実感信じるようになりました。2017年当時はコンピュータ将棋を使って自分の読み筋を確認し、研究会にも参加するようになったと報告されています。

プライベートと趣味

憧れの棋士は升田幸三で、趣味にはピアノ演奏が含まれます。また、NBAのフリークであり、多忙な棋士業とは対照的にリラックスできる趣味を持つ人物です。普段はスタンディングスタイルで研究を行い、健康管理にも意識を払っています。

増田康宏は、若手棋士の中でも特に注目される存在であり、彼の今後の活躍にも期待が寄せられています。

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