多治見市図書館

多治見市図書館：地域に根ざした学びの拠点

多治見市図書館は、岐阜県多治見市にある公共図書館の総称です。本館を核として、笠原分館、子ども情報センター、そして市内7ヶ所の公民館図書室で構成されています。これらの施設は、多治見市民の学習機会の提供と地域文化の振興に大きく貢献しています。

歴史

多治見市における図書館の歴史は、戦後の混乱期に市民の熱意によって始まりました。斎藤武氏らの尽力により、1946年に多治見市図書館が開館。当初は高等実践女学校の校舎の一部を間借りしてのスタートでしたが、その後、消防会館、幼稚園舎、市民病院舎へと移転を重ねながら、市民の読書ニーズに応えてきました。そして1997年、複合施設「まなびパークたじみ」内に現在の本館が開館し、電算化も実現しました。

各館の紹介

本館

本館は、多治見市図書館の中核施設です。2階には児童書や文学作品、家庭生活に関する図書が、3階には実用書、地域資料、CD・DVD、新聞・雑誌などが所蔵されています。4階には郷土資料室と学習コーナーが設けられ、市民の学習をサポートしています。館内にはWi-Fiが整備され、図書の持ち運び用カートやセルフかご、ファミリートイレなど、利用者の利便性を考慮した設備が充実しています。

子ども情報センター

子ども情報センターは、児童書の充実を図るとともに、子育て支援に力を入れています。悩み相談や情報提供のほか、保護者向けの講座や講演会も開催。インターネット用パソコンやミーティング・作業コーナーも設置され、子どもたちの学習や交流の場となっています。

笠原分館

笠原分館は、旧笠原町中央公民館図書室を改称した施設です。児童図書や一般図書のほか、雑誌や新聞も閲覧できます。地域住民の学習ニーズに応え、読書活動を支援しています。

公民館図書室

市内7ヶ所の公民館にも図書室が設置されています。図書館の利用者カードで資料を取り寄せることができ、地域に密着したサービスを提供しています。

特色

郷土資料

多治見市図書館は、郷土資料の収集・保存にも力を入れています。4階の郷土資料室には、古文書などの歴史資料や、中日新聞岐阜県内版が保存されています。また、多治見市史編纂時に収集した古写真約3万点をパネル化し、「多治見レトロ写真」として高齢者福祉施設などに貸し出しています。

陶磁器資料コレクション

多治見市図書館の陶磁器資料コレクションは、国内有数とされています。陶磁器関連書籍や図録など約8,000点を所蔵し、地場産業や研究の支援、文化の紹介に貢献しています。美濃焼だけでなく、全国各地の陶磁器資料を収集している点も特徴です。

英語多読コーナー

英語学習を支援するため、英語多読の関連図書を約1,200冊所蔵する専用コーナーを設けています。多読愛好者の交流の場として、「たじみ多読を楽しむ会」も開催しています。

録音図書

視覚障害者向けに、ボランティア団体が制作した録音図書を約240冊所蔵しています。時代小説や推理小説を中心に、様々なジャンルの作品を提供しています。

まとめ

多治見市図書館は、市民の学習ニーズに応え、地域文化の振興に貢献する、地域に根ざした図書館です。豊富な資料、充実した設備、そして多様なイベントを通じて、多治見市民の知的好奇心を満たし、豊かな生活をサポートしています。

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