笠原町

笠原町（かさはらちょう）

概要

笠原町は、岐阜県多治見市の南東部に位置する町名であり、かつては土岐郡に存在した町です。郵便番号は507-0901で、面積は13.45平方キロメートルです。この地域は、美濃焼やモザイクタイルの生産地として知られています。

地理

笠原町は、多治見市の南東部に位置し、北西は多治見市滝呂町や市之倉町、東は岐阜県土岐市、南は愛知県瀬戸市と隣接しています。町の北東部は台地状で、工場や住宅が多く見られます。町の中心部には笠原川が北西に流れ、その沿岸には水田や住宅地が広がっています。

主な地形要素は以下の通りです。

山: 深山
河川: 笠原川

歴史

笠原町の歴史は、町村制施行により笠原村として始まり、その後町制を経て、多治見市に編入されるという変遷を辿っています。ここでは、1951年に廃止された笠原町を笠原町 (1)、2006年に廃止された笠原町を笠原町 (2) として区別します。

1889年（明治22年）7月1日: 町村制施行により土岐郡笠原村が成立。
1923年（大正12年）10月10日: 町制施行により笠原町 (1) となる。
1951年（昭和26年）4月1日: 笠原町 (1) が多治見市に編入。
1952年（昭和27年）4月1日: 旧笠原町 (1) のうち、滝呂地区を除く区域が多治見市から分立し、笠原村 (2) として成立。
1952年（昭和27年）8月1日: 町制施行により笠原町 (2) となる。
2006年（平成18年）1月23日: 笠原町 (2) が多治見市に編入され、旧笠原町 (2) 域は多治見市笠原町となる。

産業

笠原町は、窯業の町として発展してきました。特に美濃焼とモザイクタイルの生産が盛んです。大正から昭和にかけては、窯業が主要な産業であり、機械化によって陶磁器の輸出が活発でした。昭和初期には、窯業関連の工場が企業整備されました。第二次世界大戦中は工場の操業が一時停止しましたが、1950年代にはモザイクタイルの生産が発展し、町内の大半がタイル工場となりました。現在でも、旧笠原町地区はモザイクタイルの生産量で日本一を誇っています。

施設

笠原町には、以下の公共施設や教育機関があります。

多治見市役所笠原地区事務所
岐阜県警察多治見警察署笠原交番
多治見市消防本部笠原消防署
多治見市笠原体育館
多治見市笠原中央公民館
多治見市図書館笠原分館
多治見市立笠原中学校
多治見市立笠原小学校
笠原郵便局
多治見市モザイクタイルミュージアム

交通

かつては笠原鉄道（後の東濃鉄道笠原線）が新多治見駅と笠原駅間を結んでいましたが、1978年に廃線となりました。現在は、東海環状自動車道が町内を通過していますが、インターチェンジは設けられていません。


道路

一般国道: 東海環状自動車道（国道475号）

主要地方道: 岐阜県道13号豊田多治見線

一般県道: 岐阜県道387号下石笠原市之倉線、岐阜県道388号妻木笠原線

路線バス
東濃鉄道笠原線・滝呂台線

名所・旧跡・観光スポット

笠原町には、以下のような名所や観光スポットがあります。

かさはら潮見の森
狐塚古墳（県指定文化財）
妙土窯跡（県指定文化財）
笠原神明宮

出身有名人

笠原町出身の著名人には、以下のような方がいます。

各務鑛三 - ガラス工芸家、カガミクリスタル創業者。
山内逸三 - 窯業技術者、笠原町におけるモザイクタイルの父。
鈴木ちなみ - タレント、モデル。
杉本太郎 - サッカー選手。
長谷川敦弥 - LITALICO社長。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 21 岐阜県』角川書店、1980年

外部リンク

* 多治見市 笠原振興事務所

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