大分県央飛行場

大分県央飛行場の概要

大分県央飛行場（おおいたけんおうひこうじょう）は、大分県豊後大野市大野町田代に位置する飛行場で、大分県央空港と呼ばれることもあります。この飛行場は1988年に始まった農林水産省の農道離着陸場整備事業に基づき、1992年に豊肥地区農道着離陸場として開場しました。1997年には「その他の飛行場」に格上げされ、同年8月19日から現在の名称として正式に空港として開港しました。

この空港は、京浜地区に向けて高付加価値の農作物を供給し、地域の農業の発展と活性化を目的としています。しかし、農産物は近隣の大分空港を経由して羽田空港に運ばれるため、直接飛行できる機体が適しませんでした。結果として、当初の目的での活用は現在あまり見られなくなっています。

旅客輸送の歴史

1997年の開港当初から、九州航空が大分空港との間に定期便（使用機材はセスナ172 スカイホーク）を運航していましたが、数年後にこのサービスは廃止されてしまいました。現状、定期便は運行されておらず、主に貸切飛行や遊覧飛行が行われています。九州航空はこの飛行場内に運行管理事務所を設置しています。

さらに、大分県の防災ヘリ「とよかぜ」の運航基地となっており、地域の災害対応にも寄与しています。また、日本文理大学の航空宇宙工学科が併設キャンパスを持ち、エンジン運転や整備実習を行うなど、学術的な活動も行われています。ただし、学科のキャンパスは空港と高低差があり、滑走路やエプロンとは接続していません。

フライングクラブの設立

2004年には「県央フライングクラブ」が設立され、運航会社が所有する機体を利用したレジャーや訓練の飛行が行われるようになりました。その後、2014年に「大分フライングクラブ」に名称変更がなされ、現在も運営されています。

施設概要

大分県央飛行場の施設には、以下のような設備があります：

• - エプロン：コミューター用3バース、防災ヘリ用1バース、小型機用6バース
• - 航空管制：大分県央フライトサービス（周波数130.8MHz）
• - ターミナル施設：格納庫290m²、旅客ターミナルビル

アクセス

空港へのアクセスは、バスを利用することができます。豊後大野市のコミュニティバスや大野竹田バスを利用する場合は「運動公園前」バス停から徒歩約10分、大分バスや九州産交バスでは「道の駅おおの」から徒歩約15分です。

事故の記録

1999年3月24日には、セスナ172M（JA3701）が大分県鎧ヶ岳の西北西の斜面に衝突する事故が発生し、機長が死亡するという不幸な出来事もありました。このような事故は飛行場の安全運航に向けた課題があることを示唆しています。

大分県央飛行場は、今後も地域の農業振興や安全な transport の拠点としての役割を果たしていくことでしょう。

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