大庄駅

大庄駅：歴史と変遷

大庄駅（おおしょうえき）は、富山県富山市南大場に位置する富山地方鉄道上滝線の駅で、駅番号はT68です。この駅は、地域住民の足として、長年にわたり利用されてきました。

開業と変遷

大庄駅の歴史は、1921年（大正10年）4月25日に富山県営鉄道の駅として開業したことから始まります。その後、1943年（昭和18年）1月1日に富山地方鉄道の駅となりました。

1969年（昭和44年）8月1日には貨物営業が廃止され、1997年（平成9年）8月1日には無人駅となりました。これらの変遷は、時代の変化とともに駅の役割も変化してきたことを示しています。

火災と再建

2005年（平成17年）11月6日、大庄駅は大きな試練に見舞われます。14時10分頃、待合室から出火し、強風にあおられて火は燃え広がり、開業当初から使用されていた木造平屋建ての旧駅舎（約110m2）が全焼してしまったのです。出火原因は、付近にあったタバコの吸い殻から、タバコの不始末によるものと推測されています。

火災発生後、11月8日には焼け跡の撤去作業が開始され、12月上旬には駅舎の新築工事に着手。そして、2006年（平成18年）2月20日に現駅舎が竣工しました。同年4月2日には、新築祝賀セレモニーが盛大に開催されています。この再建によって、大庄駅は新たなスタートを切りました。

駅の構造

現在の駅構造は、単式ホーム1面1線です。かつては相対式ホーム2面2線でしたが、現在はその一部がホーム跡として残っています。再建された駅舎はバリアフリーに対応しており、スロープが設置されています。駅舎の広さは20m2で、旧駅舎と比較して待合室が拡張されています。

駅の広場内には、大正末期の駅舎建設時に植えられた桜の木があります。火災前には4本ありましたが、火災によって2本が焼け焦げてしまいました。しかし、翌春には被害の少なかった3本が花を咲かせ、現在では2本の桜が残っています。これらの桜は、駅の歴史と再建を静かに見守っています。

利用状況

「富山市統計書」によると、2019年度の1日平均乗車人員は99人です。近年の1日平均乗車人員は以下の通りです。


（詳細なデータは「富山市統計書」を参照ください）

駅周辺の施設

大庄駅の周辺には、以下の施設があります。

富山市立大庄小学校
富山市大庄地区センター
片山学園中学校・高等学校
富山国際大学
富山市コミュニティバス（大山地域）「大庄駅前」停留所 - 大庄循環線

これらの施設は、地域住民の生活を支える上で重要な役割を果たしています。

隣接する駅

富山地方鉄道上滝線における隣接する駅は以下の通りです。

月岡駅 (T67) - 大庄駅 (T68) - 上滝駅 (T69)

外部リンク

* 大庄駅 - 富山地方鉄道

結論

大庄駅は、その長い歴史の中で、幾多の困難を乗り越え、地域住民の生活に欠かせない存在として、今もなおその役割を果たしています。火災からの再建、バリアフリー化、そして駅周辺の整備など、時代に合わせた変化を遂げてきました。これからも地域に寄り添い、多くの人々に利用される駅であり続けるでしょう。

もう一度検索