大石恵三

大石恵三

『大石恵三』（おおいしけいぞう）は、1993年4月から9月までフジテレビ系列で放送されたバラエティ番組です。放送は毎週日曜の22:30から23:00の時間帯で行われました。この番組の特徴は、コントが主体となっており、主にお笑いコンビのホンジャマカとバカルディ（後のさまぁ〜ず）が出演していました。

概要

番組名は、両コンビのメンバー4人の名前のイニシャルを元にしています。それぞれのメンバーから頭文字を取り、大（大竹一樹）、石（石塚英彦）、恵（恵俊彰）、三（三村勝和）という形でタイトルが決まったのです。また、オープニング映像は刑事ドラマをイメージしたアニメーションが使用され、メンバーの立ち位置にもそれぞれの頭文字が配慮されていました。

開始にあたっては、事前に深夜枠で放送されていたパイロット版『ホンとにバカだね』が準備され、月に1回放送されていました。このパイロット版とは異なり、本番組はより幅広い観客を楽しませるコントを追求しています。この頃、ホンジャマカとバカルディは、未だにプライムタイムでの出演経験が少なかったため、制作側は彼らの可能性に賭けて制作を行いました。

当時のプロデューサー森正行は、両コンビに対して、「きちんとオチのあるコント」を目指し、1回の放送で60本のネタを仕込むという手間をかけていました。爆笑だけではなく、視聴者に「なるほど」と思わせるような微笑ましい笑いを狙ったのです。

短命の番組

しかし、『大石恵三』は裏番組の強力な競争に直面しました。当時、視聴率でクラッシュした日本テレビの『進め!電波少年』と比較しても、視聴者の関心を引くことができず、放送開始からわずか半年で終了することになりました。この結果は、両コンビでさえも今でも話題にするほどの出来事となっています。場合によっては、業界内での彼らの将来に影響を与えることになりました。

さまぁ〜ずの三村勝和は当時を振り返り、当時はプライムタイムの重要性を理解していなかったと語り、業界の厳しさをつきつけられたことを述べています。元々若手芸人としての評価を受けていたため、彼らのキャリアにも影響があったとされています。特に、バカルディの大竹はその後しばらくの間、テレビで見かけることが難しくなりました。

レギュラーコーナーと出演者

番組には、様々なレギュラーコーナーもありました。「フシギっ子クラブ」では、驚くような才能を持つ人々を招き披露するコーナーや、菊池桃子が朗読するコーナーなどが設けられ、賑やかな内容となっていました。また、出演者にはC.C.ガールズも加わり、彼らの歌も番組を彩りました。

終了後の影響

『大石恵三』の終了後、両コンビは翌年から他の番組に出演することになりますが、当時の苦い経験は彼らの活動に影響を与えたとされています。石塚英彦は、自身のソロ活動が増えた理由をこの番組の失敗に関連づけ、ホンジャマカの恵俊彰もまた、個人の活動を着実に積み上げる必要性を痛感したとのことです。

番組の影響があったものの、彼らはその後もキャリアを築き続け、石塚は他の番組でもみせるようになります。

補足情報

なお、テーブルが、鹿児島テレビでは30分遅れで放送されていたこともあり、視聴者との関わりも様々でした。また、番組終了後には、出演者が他の番組に顔を出す機会も多く、やがて時の流れの中で彼らのコントが再び観られる場面も増えてきました。

『大石恵三』は短命でありましたが、日本のお笑い業界と両コンビに印象的な足跡を残した番組として、今なお語り継がれています。

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