大量獲得機

大量獲得機とは

大量獲得機とは、パチスロの4号機シリーズに分類される機種で、特にビッグボーナスを一度引くだけで500枚以上のコインを得られることが特徴です。この機種は、パチスロのゲームスタイルや出玉の概念を根本から変え、多くのプレイヤーに支持されました。

歴史背景

大量獲得機の起源は、3号機の『ミラクル』にさかのぼります。この機種がなければ、現在の大量獲得スタイルは生まれていなかったでしょう。そして4号機の時代に、期待値方式を基にした新しいゲーム性が確立されました。この方式は平均獲得枚数の計算に基づき、機械の割り当てを決定します。ただし、大量獲得が可能な状況は常に訪れるわけではなく、機械の設計によって獲得枚数が制御されていました。

4号機の導入に際し、特にAタイプに強い影響を与えたのが『B-MAX』でした。この台のヒットにより、大量獲得機の存在感が増し、さらに『大花火』の登場によってその人気は絶大になりました。しかし、ボーナス中の遊技スタイルには共通点が多く、各メーカーは新たな演出を求められるようになりました。

その後も『獣王』を皮切りにアシストタイム（AT）機が登場し、このジャンルは進化します。ストック機能を備えた大量獲得機も現れ、AT機と同じような出玉が得られる時代が到来しました。しかし、5号機の規制によりビッグボーナスの払い出し枚数が最大480枚に制限されたため、4号機時代のような大量獲得機は事実上不可能となりました。

5号機の変遷

5号機においては、最大払い出しが448枚のボーナスを持つ機種が登場しましたが、それは極めて低確率での当選であるため、実際には大量獲得機の魅力を体感することは難しくなっていきました。このため、RS（リプレイシステム）やART（ATとRTを組み合わせたシステム）を組み込んだ台の方が出玉率が高くなることが一般的になりました。

スペックと工夫

大量獲得を実現するには、ボーナスゲーム中に「JACインフラグ」や「15枚役」が高確率で抽選されるようなプログラムが必要です。このため、ボーナス当選確率は低く設定されることが多く、プレイヤーが1000ゲーム以上ハマることも一般的でした。

また、設定によって出玉率の差が大きく、特に高設定の場合は1万枚を越える出玉を得ることも容易でした。しかし、低設定でも高い出玉が出ることがあるため、ボーナスの確率設定が肝心でした。

プレイの難易度と緊張感

ボーナスゲーム中の出玉率は旧型機と比較にならないほど高いため、プレイヤーはリプレイはずしや小役の取りこぼしに対して高い緊張感を持ってプレイすることになります。リプレイはずしに成功することで出玉を大きく増加させることができる一方で、失敗すると大幅に出玉を減らしてしまうため、プレイヤーにとっては一瞬の判断が重要となります。

画期的な機能の導入

かつての機種では、JACインフラグの持ち越し機能が実装されたことが大きな進展をもたらしました。1999年にリリースされた『バンバン』では、この持ち越し機能を用いてリプレイはずしを行うことで、出玉が確実にもらえる仕組みが構築されました。また、2002年の『カンフーレツデン』では、JACインフラグと15枚役を同一視することで、より高い確率で711枚を獲得することが可能になりました。

特に『吉宗』や『主役は銭形』などの機種は、これらの技術革新を駆使してハイリスク・ハイリターンな大当たりを実現しています。

まとめ

大量獲得機は、パチスロ史における革新をもたらし、プレイヤーの期待と興奮を呼び起こしました。それ以来、多くの機種がこのスタイルを受け継ぎつつも、新しい技術や演出を取り入れることで進化を続けています。今後とも、このジャンルの発展に注目が集まることでしょう。

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