安部駅

安部駅（あべえき）

安部駅は、鳥取県八頭郡八頭町日下部に位置する若桜鉄道若桜線の駅です。地域交通の重要な拠点であり、地元の住民にとって欠かせない存在となっています。この駅は1932年に開業しましたが、その背景には複雑な歴史があります。

歴史的背景

若桜線自体は1930年に開通しましたが、安部駅の設置には議論がありました。日下部地区と八東川の対岸にある安井宿地区の間で駅名の争奪戦が繰り広げられました。最終的に妥協案として、駅名は双方から取り入れられ、安部駅という名称に決まりました。加えて、駅舎の構造も独特です。玄関が線路に平行して設置されているため、駅に隣接する道路と直接接続しています。

年表

安部駅は以下のような歴史を経てきました：

• - 1932年：隼駅から八東駅間に新設開業し、旅客および貨物の取扱いを開始。初期の所在地は八頭郡安部村大字日下部でした。
• - 1962年：国鉄の業務委託駅となり、貨物取扱いを廃止、同年に荷物扱いも廃止され無人駅となります。
• - 1987年：国鉄が分割され、西日本旅客鉄道の駅となり、さらに同年の後半には若桜鉄道の路線になります。
• - 2008年：駅本屋とプラットホームが国の登録有形文化財に指定されました。

駅名の由来

駅名「安部」は地元の争いから生まれました。日下部と安井宿の両地区から一文字ずつを抜き出して名付けられた結果です。なお、周辺には「安部」という地名は存在しませんが、駅開設後にこの名前が地域のさまざまな団体名に使用されることとなりました。

駅の構造と設備

安部駅は1面1線の単式ホームを持つ地上駅で、男女共用の水洗トイレが改札外に設置されています。また、駅本屋は理髪店と併設されており、出札業務もその店に委託されています。理髪店のオーナーが駅長を務めているため、理髪店が休業日の場合、駅も無人となります。

利用状況

安部駅の利用状況は、1日の平均乗降者数に見ることができます。詳細は各年からのデータを参照すると良いでしょう。

駅周辺

この駅の魅力は周辺の景観にもあります。映画「男はつらいよ 寅次郎の告白」のロケ地としても知られ、ホーム脇には記念植樹が行われています。駅舎には映画を拝借したぬいぐるみが飾られ、訪れる人々に楽しさを提供しています。

隣接駅

隣駅には若桜線の隼駅と八東駅が存在します。これらの駅と併せて、地域の交通網を形成し、旅行者や地域住民に便利なアクセスを提供しています。

関連項目

• - 日本の鉄道駅一覧
• - 八東町

安部駅は歴史と地域文化が息づく場所であり、訪れる人々にさまざまな体験を提供してくれます。

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