小原田検車区

南海電気[[鉄道]]小原田検車区：高野線の要となる車両基地

和歌山県橋本市小原田にある南海電気[[鉄道]]小原田検車区は、南海高野線の維持と運行に欠かせない重要な車両基地です。御幸辻駅と橋本駅間に位置し、大阪の千代田検車支区を擁する大規模な施設です。

建設計画から現在まで

小原田検車区は、1990年から1996年にかけて、高野線河内長野～橋本間の複線化工事に伴う車両増加に対応するため建設されました。当初は紀伊清水駅付近への建設が予定されていましたが、地元の反対など様々な問題から、現在の小原田地区への建設となりました。完成後は、それまで千代田検車区に所属していた高野線車両が小原田検車区に移管され、業務が開始されました。2005年には、千代田検車区自体が小原田検車区の支区として統合され、現在の体制となりました。

多様な業務と設備

小原田検車区では、高野線に所属する様々な車両の検査や修理、保守作業が行われています。特急車両の検査や日常的な整備、故障車両の修理など、多岐にわたる業務を担っています。

広大な敷地面積（35,400㎡）と3,394mの線路有効長（15線）を誇り、100両もの車両を収容可能です。3線のピット線（10両編成対応）を備え、効率的な検査・整備体制を整えています。また、3階建ての検車棟、2階建ての随修庫、乗務員合宿所、信号扱所、その他付属建物など、充実した設備を備えています。

所属車両

小原田検車区には、南海高野線で活躍する様々な種類の車両が所属しています。これには、31000系、30000系、11000系、1000系（2代）、2000系、2200系（「天空」用車両）、2300系、6000系、6200系、6300系、そして8200系（現・6200系50番台）が含まれます。ただし、2200系の汐見橋線用車両は住ノ江検車区に所属しています。

2022年の構内事故とその後

2022年5月27日には、営業運転を終えた30000系車両が構内運転中の事故で脱線しました。運転士の信号確認ミスが原因とされており、ポイント、車両の台車・床下機器・窓ガラスに損傷がありました。幸い運転士にケガはありませんでしたが、事故の影響で特急車両の運行に支障が出ました。代替車両として2000系を使用するなど、運行への影響を最小限に抑えるための対応が取られました。事故車両はその後修理され、2023年5月1日に運用に復帰しました。

小原田検車区の役割

小原田検車区は、南海高野線の安全かつ円滑な運行に不可欠な存在です。広大な敷地と充実した設備、そして熟練の技術者によって、日夜車両のメンテナンスに励み、多くの乗客の安全と快適な旅を支えています。今後も、高野線の発展に貢献していくことが期待されます。

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