山口朝鮮初中級学校

山口朝鮮初中級学校について

山口朝鮮初中級学校（やまぐちちょうせんしょちゅうきゅうがっこう）は、山口県下関市に位置する朝鮮学校です。この学校は、教育制度が日本の幼稚園、小学校、中学校に相当しており、各種学校に分類されるため、正式な文部科学省の管轄下にはありません。この学校は、2008年に下関朝鮮初中級学校と宇部朝鮮初中級学校の統合によって設立されました。

学校の歴史

山口朝鮮初中級学校の歴史は1946年にさかのぼります。この年には、各地で行われていた国語の講習所が統合され、下関朝鮮初等学園として開校されました。その後、1949年には朝鮮学校閉鎖令が出され、一時期は閉鎖を余儀なくされましたが、1956年に下関朝鮮初中級学校として再び開校しました。

2000年には、同校の元校長であった曹奎聖が北朝鮮ルートを使用して覚醒剤を日本国内に密輸したとして国際手配される事件が発生しました。この事件は学校にとって非常に大きな衝撃でしたが、2008年には下関朝鮮初中級学校と宇部朝鮮初中級学校が合併し、現在の山口朝鮮初中級学校が設立されました。

2008年11月25日には、保護者を中心に8名が下関市議会に補助金増額の請願書を提出し、そのための陳情を行ったことも記録されています。これは、学校の財政を支援する重要な取り組みとなりました。

教育課程

山口朝鮮初中級学校では、初級部や中級部、幼稚班などの学科が設置されています。初級部は主に小学生を対象とし、中級部は中学生を対象としています。幼稚班は幼児を対象にした教育を行っています。学年ごとの生徒数は、2021年の時点で初級部には16人、中級部には4人、幼稚園には1人の合計21人が在籍していました。これは、2018年の生徒数33人からの減少を示しており、学童数が徐々に減少している現状がうかがえます。

校舎所在地

この学校は、山口県下関市神田町2丁目8番1号に位置しており、地域の中でもアクセスの良い場所にあります。かつては、下関市長府才川に山口朝鮮高級学校が存在しましたが、生徒数の激減により2004年をもって休校となりました。このように、地域における朝鮮学校の存在は、歴史や社会的背景を反映していると言えるでしょう。

山口朝鮮初中級学校は、教育の内容や環境が多様性を尊重し、地域社会との関係を重視しながら、今後もその役割を果たしていくことが期待されています。

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