山形テルサ

山形テルサの概要

山形テルサ（Yamagata Terrsa）は、山形県山形市に位置する市立のコンサートホールです。本施設は、音響性能に優れた専門的なコンサートホールとして計画され、地域の音楽文化を支える重要な役割を担っています。

沿革

山形市内には、コンサートの開催が可能な複数の会場が存在するものの、在来の多目的ホールでは十分な音響が確保されていませんでした。そのため、より音響に特化したホールの設立が求められていました。最初の計画では、山形ニュータウン蔵王みはらしの丘に設置されることが検討されていましたが、雇用促進事業団の廃止によって建設地が変更されました。最終的に、JR山形駅の西口にある再開発区域に位置することとなり、2001年4月1日に開館に至ります。

開館当初は、雇用促進事業団が管理を行っていましたが、2004年4月1日からは山形市に直接譲渡され、その後指定管理者制度が導入されることで、地域のニーズに応じた運営が行われるようになりました。

利用状況

山形テルサは、山形交響楽団の本拠地として非常に重要な役割を果たし、プロフェッショナルアーティストによる多くの演奏会が行われています。さらに、学校や各種団体による演奏会、講演会、式典、会議などにも幅広く活用され、年間を通じて多くの利用者で賑わっています。

譲渡に関する背景

山形テルサは、国が投資した多くの勤労者福祉施設の最後のプロジェクトとなりました。日本国内では、運営にかかる経費が見合わないため、各地の自治体に低価格で譲渡されるという問題が生じています。山形テルサは約41億円の雇用保険料を用いて建設され、その後市に約8,800万円で譲渡されました。この状況は、全国的に注目され、多くのメディアに取り上げられました。

施設詳細

山形テルサは、様々な用途に対応できる施設を備えています。

テルサホール

主なコンサートホールであるテルサホールは、806人の収容能力を有し、オープンステージ形式のシューボックス型設計です。音楽コンサートだけでなく、講演会や式典などにも利用され、1階の前面3列は取り外し可能でオーケストラピットとして活用することができます。

アプローズ

多目的小ホールであるアプローズは、400人を収容可能で、ステージ形式や座席配置を自由に変更できる特性を持っています。音楽イベントや講演など多岐に渡る用途に対応することができます。

その他の施設

リハーサル室ではリハーサルや小規模なコンサート、展示会が行われ、交流室や研修室、会議室も多彩な用途に利用されています。また、テルサレストランも併設され、訪れる人々に充実したサービスを提供しています。

アクセス

山形テルサへのアクセスは非常に便利で、JR山形駅西口から徒歩で約5分、山形道や東北中央道を利用すれば車でも約15分。山形空港からも車で約40分の距離にあります。

これらの要素により、山形テルサは文化的な交流の場として、多くの人々に愛され続けています。

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