山田養蜂場

株式会社山田養蜂場の概要

株式会社山田養蜂場（やまだようほうじょう）は、岡山県苫田郡鏡野町を拠点とし、ミツバチから得られる様々な製品の製造と販売を行っています。創業は1948年で、健康食品や化粧品、はちみつが主な取扱商品で、現在では200種類以上の製品を展開しています。特に、通信販売に力を入れており、全国の消費者に向けたダイレクトマーケティングの先駆けともなっています。

会社の歴史と成長

創業者の山田政雄氏は、在来種のミツバチを飼育し始めたことをきっかけに、養蜂事業をスタートさせました。1951年にはヨーロッパ種の蜜蜂を導入し、その後、1960年にははちみつの通信販売を開始しました。この流通ルートの構築が、同社の成長を加速させることになりました。

1988年10月27日、政雄が脳溢血で倒れた後、息子の山田英生が経営を引き継ぎ、通信販売部門の強化に注力しました。その結果、同社の売上は急速に成長し、1988年の1億円から1998年には100億円を超えるまでに至りました。新規顧客の獲得には、郵便や新聞広告、さらにはテレビ通販も取り入れ、多様な販促活動が功を奏しました。

商品と理念

山田養蜂場は、ローヤルゼリーの生産にも注力しており、その起源は創業者の娘が健康を願う思いから始まったという背景があります。家族愛に基づくこの理念は、同社の商品の開発や販売戦略にも色濃く反映されています。この理念の一環として、環境や教育への支援活動も行っており、全国の小学校への図書の寄付やコンクールの開催を通じて、社会貢献にも取り組んでいます。

取扱商品

商品は、はちみつ、ローヤルゼリー、プロポリス、化粧品、健康食品など多岐にわたります。特に、国産はちみつと海外産はちみつのバランスを重視しており、その比率は国産が6、海外産が4となっています。その中でもルーマニア産のアカシアはちみつは、高級ワインと同様の冷蔵コンテナで輸入される貴重な商品として人気を博しています。

近年の取り組み

現在、山田養蜂場は国内外でのローヤルゼリーの生産拡大や、無農薬での農業に向けた「ミツバチイチゴ」の生産、さらには「れんげ米」の生産にも力を入れています。また、健康科学に関する研究開発にも注力し、みつばち健康科学研究所や免疫分析研究センターを設立し、研究助成基金の開催を通じて、若手研究者の育成にも寄与しています。

未来への展望

山田養蜂場は、これからも品質の高いミツバチ製品の提供を通じて、消費者の健康や美容を支援していくことを目指しています。さらに、国内外の養蜂業界との連携を強化し、持続可能な養蜂の発展や環境問題の解決にも貢献していく姿勢を示しています。企業としての成長を遂げながら、地域や社会への責任を果たすべく、さまざまな取り組みを続けていくことでしょう。

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