岩手県立博物館

岩手県立博物館のご紹介

岩手県立博物館は、1980年に設立された博物館で、岩手県盛岡市の閑静な場所に位置しています。盛岡駅から北東へ約7キロメートル離れた山々に囲まれた環境にあり、晴れた日には博物館の2階から美しい岩手山の景観を楽しむことができます。この博物館は、岩手の自然や文化に関する豊かなコレクションを展示しており、訪れる人々に地域の歴史や伝統を伝えています。

建物と設計

博物館自体は、岩手県によって建設され、佐藤武夫設計事務所（現：佐藤総合計画）が設計を手がけました。地下1階と地上2階からなるこの建物は、敷地面積53,113平方メートル、延床面積12,052平方メートルと広大で、訪問者が快適に過ごせる空間が確保されています。建物は1978年に着工され、1980年に竣工しました。これまでに第2回東北建築賞（1981年度）や第9回日本建築家協会25年賞（2009年度）を受賞しており、建築的な価値も認められています。

展示内容

館内では、岩手県内で発掘された様々な考古学的資料や自然史に関する展示が行われています。特に、重要文化財に指定されている民家である旧佐々木家住宅と旧藤野家住宅が屋外に展示されており、訪問者は歴史的な建物を間近で見ることができます。また、博物館内には植物園と岩石園が併設されており、地域特有の植物や岩石を観察することができるのも特徴です。

アクセス情報

岩手県立博物館へのアクセスは、盛岡駅または盛岡バスセンターから、岩手県交通バスを利用することが一般的です。主要なバス路線「307・駅上田線」や「301上田線」を利用し、「松園バスターミナル」で下車、その後は支線バスで「県立博物館前」へと向かいます。自動車を利用する場合は、東北自動車道の盛岡ICから約10分の距離です。博物館の周辺には、美しい自然が広がっており、散策を楽しむのにも最適です。

事件とその影響

博物館はその魅力的な展示だけでなく、近年の出来事も話題となりました。2014年に発覚した無断サンプル切り取り事件「Wの悲劇」では、学芸課長が事前の連絡なしに発掘品を切り取り、適切な手続きを経ずに改変していたことが問題視されました。この事件は博物館に対する信頼を揺るがせる結果となり、その後2016年には当該課長が訓告処分を受ける事態に至りました。

結論

岩手県立博物館は、地域の歴史や文化、自然を学ぶための貴重な場であり、建築や展示内容も素晴らしい魅力を持っています。美しい岩手山の景色を楽しみながら、訪問者は多彩な展示を通じて学びのひとときを過ごすことができます。ぜひ、岩手県に訪れた際には足を運んでみてはいかがでしょうか。

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