島京子

島京子

島京子（しま きょうこ、1926年3月23日 - 2024年9月16日）は、日本の小説家。
本名は嶋廾子（しま きょうこ）。

人物・来歴

兵庫県神戸市に生まれ、神戸女子商業学校（現在の神戸市立神港高等学校）を中退後、文学の世界へ足を踏み入れました。
同人誌『VIKING』に参加し、創作活動を開始。
日常の風景や人間関係を繊細な筆致で描き出し、読者の心に深く響く作品を数多く発表しました。
2024年9月16日、老衰のため98歳で逝去。

作風と評価

島京子の作品は、市井の人々の生活や感情を丁寧に描写し、その奥に潜む普遍的な人間心理を探求している点が特徴です。
飾らない言葉で綴られる物語は、読者に共感と感動を与え、多くの人々を魅了しました。

特に、初期の作品から晩年の作品に至るまで、一貫して女性の視点から社会や人間関係を描き続けたことは、彼女の作家としての重要な特徴の一つと言えるでしょう。

受賞歴

第54回芥川龍之介賞候補（1965年下期） - 「渇不飲盗泉水」
第1回三洋新人文化賞（1968年） - 「逃げた」
神戸市文化賞（1988年）

主な著書

『母子幻想』 (1981年)
『瑣事雑々』 (1982年)
『世相歳時記』 (1982年)
『昼さがりの食卓から』 (1984年)
『竹林童子失せにけり』 (1992年)
『海さち山さち』 (1995年)
『花立つ刻に』 (1997年)
『かわいい兎とマルグレーテ』 (2002年)
『書いたものは残る――忘れ得ぬ人々』
『木曾秋色』 (2005年)
『雷の子』 (2014年)

共著

『黎明の女たち』（編）(1986年)
『女たちの群像 時代を生きた個性』編 (1989年)

参考文献

* 『書いたものは残る――忘れ得ぬ人々』

島京子は、その生涯を通じて、人間の心の機微を丁寧に描き出し、文学界に大きな足跡を残しました。彼女の作品は、これからも多くの読者に読み継がれ、愛され続けることでしょう。

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