市立豊中病院

市立豊中病院：地域医療を支える総合病院

市立豊中病院は、大阪府豊中市に位置する公立の総合病院です。1944年、私立宮田病院の買収を機に、内科、外科、小児科の3科体制で「豊中市民病院」として開院しました。当初は31床の小さな病院でしたが、その後、医療需要の増加に伴い、規模を拡大し、数々の改築・増築を経て、現在の15病棟、地上8階建ての総合病院へと発展を遂げました。

沿革：70年を超える歴史

市立豊中病院の歴史は、戦時中の1944年に遡ります。その後、1954年には岡上の町へ移転し、「市立豊中病院」と改称、診療科目の拡充や病床数の増加を続けました。1957年には総合病院として認可され、地域医療の中核病院としての役割を担うようになります。

1970年代以降は、脳神経外科や心臓外科などの専門診療科の新設、CTスキャナーの導入など、医療設備の充実にも力を入れてきました。一方で、老朽化や病床数の不足などの課題も浮上し、1988年には病院移転計画が本格化します。1997年、豊中市柴原町に新病院が完成し、移転を完了。現在の599床（感染病床20床を含む）の体制となりました。

新病院完成後も、市立豊中病院はさらなる発展を続けています。2002年には厚生労働省よりがん診療連携拠点病院の指定を受け、高度ながん医療を提供しています。また、臨床研修病院としての指定や、地域医療支援病院としての承認を得るなど、人材育成や地域医療連携にも積極的に取り組んでいます。

医療体制：充実した設備と専門性の高い医師陣

市立豊中病院は、15の病棟（一般病棟14、感染症病棟1）を備え、幅広い診療科を有する総合病院です。高度な医療機器を導入し、各専門分野の医師が連携して、質の高い医療を提供しています。特に、がん治療においては、専門性の高い医師チームと最新の医療機器により、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供することに尽力しています。

さらに、地域住民の健康増進にも力を入れており、がん相談支援センターや緩和ケアセンターの開設、地域周産期母子医療センターの認定を受けるなど、地域住民の健康課題に対応した取り組みを積極的に行っています。

旧病院跡地：新たな活力へ

新病院への移転に伴い、旧病院跡地の活用が課題となりました。土地の売却交渉は難航しましたが、2009年にはスポーツクラブ「ルネサンス豊中」が開業し、跡地は新たな地域資源として活用されることとなりました。

アクセス

市立豊中病院へのアクセスは非常に便利です。大阪モノレール柴原阪大前駅、または阪急バス柴原阪大前駅（市立豊中病院前）停留所から徒歩ですぐの場所に位置しており、公共交通機関を利用して容易にアクセスできます。

まとめ：地域社会への貢献

市立豊中病院は、70年以上にわたる歴史の中で、常に地域住民の健康を守るために尽力してきました。今後も、医療技術の進歩に対応しながら、地域医療の拠点として、質の高い医療を提供し、地域社会に貢献していくことが期待されています。

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