弁当の呪い

弁当の呪いとは

「弁当の呪い」とは、プロ野球チーム、千葉ロッテマリーンズにおいて、選手を応援する目的で販売される記念弁当が、なぜか不運を招くというジンクスです。具体的には、弁当のモデルとなった選手が、その後故障したり、成績不振に陥ったりすると言われています。

この奇妙な現象は、1996年に万葉軒が発売した「決め手はフォークだ！イラブ弁当」に端を発するとされています。当時エースだった伊良部秀輝選手をモチーフにしたこの弁当を皮切りに、千葉マリンスタジアムでは多くのロッテ人気選手をモチーフにした弁当が販売されるようになりました。しかし、時を同じくして、「弁当が発売されると、その選手に不幸が訪れる」という噂が広まり始めました。

選手たちの反応

この「弁当の呪い」は、選手たちの間でもまことしやかに囁かれるようになり、中には弁当企画を拒否する選手も現れました。里崎智也選手は、自身の弁当企画があった際、このジンクスを考慮して断ったことを後に明かしています。また、福浦和也選手も同様に弁当の企画を断ったと伝えられています。このエピソードからも、選手たちがこのジンクスを単なる噂としてではなく、ある種の脅威として捉えていたことがうかがえます。

チーム全体への影響

「弁当の呪い」は、特定の選手だけでなく、チーム全体にも影響を及ぼすことがあるとされています。2016年には「逆転丼」という弁当が発売されましたが、その年、チームの逆転勝利は減ってしまいました。さらに、2017年から2019年にかけては「白星サワー」という商品が発売されましたが、発売された全ての年でチームはBクラスに沈んでいます。これらの事例から、「弁当の呪い」はチーム全体の運気にも作用すると考えられています。

他球団への影響

この呪いは、他球団にも影響を及ぼすことがあると言われています。2005年、新規参入した東北楽天ゴールデンイーグルスとの開幕カードで、ロッテが「楽天ウエルカム弁当」を発売したところ、楽天は0対26という記録的な大敗を喫しました。また、セ・パ交流戦では、セ・リーグの対戦相手を歓迎する「ウエルカム弁当」を4種類発売したところ、ロッテは、手掛けた全ての球団に勝ち越しました。これらの事例は、弁当の呪いが他球団にも影響を及ぼす可能性を示唆しています。

まとめ

「弁当の呪い」は、千葉ロッテマリーンズにまつわる、ちょっと不思議なジンクスです。この現象は、単なる偶然なのか、それとも何か特別な力が働いているのか、真相は謎に包まれています。しかし、このジンクスは、ファンの間では一種のエンターテイメントとして楽しまれており、球団の歴史を彩る要素の一つとなっています。球場を訪れる際は、この「弁当の呪い」を思い出して、少しばかりの不運を覚悟しておくのも、また一興かもしれません。

関連事項

この「弁当の呪い」のように、特定の事象が不運を招くとされるジンクスは、世界各地に存在します。日本においては、「カーネル・サンダースの呪い」が有名です。この呪いは、阪神タイガースが長年優勝できなかった原因として語られており、「弁当の呪い」と同じく、スポーツチームにまつわるジンクスとして、広く知られています。

もう一度検索