弓削商船高等専門学校

弓削商船高等専門学校の概要

弓削商船高等専門学校（ゆげしょうせんこうとうせんもんがっこう）は、愛媛県越智郡上島町に所在する国立の高等専門学校で、通称「弓削高専」とも呼ばれています。この学校は、日本全国に5校存在する商船系高等専門学校のうちの一つであり、特に海事教育に強みを持っています。学校の教育方針は、座学と実践的な学びを融合させ、学生たちが実際の業務に直結したスキルを身に付けることを目指しています。

設置学科と組織

学校には、学部と専攻科に分かれて多様な学科が設置されています。学部には

• - 総合教育科（一般教育を担当）
• - 商船学科
• - 電子機械工学科
• - 情報工学科

専攻科には

• - 海上輸送システム工学専攻
• - 生産システム工学専攻

といった学科が用意されており、基礎知識から専門技術まで幅広く学ぶことができます。

歴史と沿革

弓削商船高等専門学校の歴史は1901年に始まります。当初は、愛媛県越智郡の各村が共同で設置した弓削海員学校でした。1902年に甲種商船学校制度の元で改称され、その後1918年には愛媛県に移管され県立学校となり、さらには1940年に文部省直轄の学校となりました。

1967年には国立学校設置法が改正され、現在の高等専門学校の形態を取ることになりました。2004年には独立行政法人として新たなスタートを切り、その後も順次学科の整備や設備の充実が図られています。

教育環境と実習

弓削商船高等専門学校では、座学だけでなく、実際の船舶を利用した実習が行われています。例えば、操船シミュレーターや実習船「弓削丸」などを用いて、実際の海上での船舶操作や緊急時の対応訓練が行われており、学生はリアルな環境で学ぶことが可能です。また、様々な実験室も整備されており、最新の技術を学べる環境が整っています。

施設と福利

学校には多様な施設が用意されています。商船学科棟や電子機械工学科棟、情報工学科棟、さらには実習工場や図書館、学生相談室など、学びや生活を支える環境が整っています。また、スポーツを楽しむための体育館、野球グラウンド、テニスコートなども完備されていて、学生生活を充実させるための福利施設も充実しています。

アクセス

弓削商船高等専門学校へのアクセスは、複数の経路が用意されています。JR尾道駅からのバスを利用する方法や今治港からの快速艇が便利で、いずれも弓削に到着後は徒歩での移動が必要です。しまなみ海道を利用したアクセスも可能で、車を利用しやすい立地です。

出身者

弓削商船高等専門学校は、多くの著名な卒業生を輩出しています。中には俳優の北村一輝や衆議院議員の小山亮、また、ヤマキ創業者の城戸豊吉など、多岐にわたる分野で活躍している人々がいます。彼らは学校で学んだ知識や技術を生かし、社会で重要な役割を果たしています。

このように、弓削商船高等専門学校は、海事分野に特化した教育機関として、学生に実践的なスキルを提供し、未来の人材を育成する重要な役割を担っています。

もう一度検索