心の海

心の海について

「心の海」（こころのうみ）は、2003年の4月から5月にかけてNHKの音楽番組『みんなのうた』で放送された楽曲です。この曲は、作詞を河島英五、作曲と編曲をツェンドスレン・エンフマンライが手がけ、アジナイホールが歌唱を担当しました。

歌の背景

河島英五は2001年に他界しましたが、彼は生前にモンゴルに滞在していた際に自身で創作した歌詞を持っていました。この「心の海」は、彼の遺された歌詞を基にして作られた一曲です。特に、河島は1995年に『みんなのうた』で「魔法の絵の具」を歌ったことがあり、当番組との関係も深いものでした。

エンフマンライはモンゴルの著名な音楽アーティストであり、河島とはモンゴル滞在中のコンサートで出会いました。河島の死後、その遺族は彼が残した歌詞に曲をつけることを依頼し、エンフマンライは河島の長男である河島翔馬と共にこの楽曲を誕生させました。歌唱は日本語で行われ、馬頭琴バンド「アジナイホール」がともに演奏を担当しました。

音楽と映像

楽曲は、モンゴルの美しい実写映像に、吉良敬三によるカモメのアニメーションが合成されていました。これにより視覚的にも聴覚的にも魅力的な作品に仕上がっており、視聴者に深い印象を残しました。このアニメーションは、視聴者が感情をより強く感じる手助けとなり、楽曲のテーマを引き立てました。

CD収録と放送

「心の海」は、2003年に発売されたCDアルバム「河島英五 ヒストリー ～天夢～」（Disc 6）にも収録されています。このCDでは放送時に省略された前奏と後奏を聴くことができ、ファンにとって貴重な体験となっています。

さらに、この楽曲は新曲が総合テレビのみで放送された最後の歴史的な作品でもあり、その後は教育テレビ（現在のEテレ）でも新曲が流れるようになる転機となりました。残念ながら「心の海」は再放送されることはなく、初回の放送で終わった曲でもあります。

この曲を通じて、河島英五の音楽の遺産は今もなお多くの人々に受け継がれており、彼の音楽が持つ深い情感が世代を超えて伝わり続けています。

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